長谷川逸子さんに、菊竹事務所時のことを聞いた。都城市民会館や佐渡のグランドホテル設計時代のエピソードだ。長谷川さんは菊竹清訓さんと構造の松井源吾早大教授の後ろの席で、二人のやりとりを聞いていてそのイメージをクレヨンでスケッチを繰り返し、菊竹さんはそのスケッチなどを見たりしながら構想を練っていったようだ。
ジェットホイルの着く佐渡両津港のすぐ近く、加茂湖畔に建つ「佐渡ランドホテル」に立ち寄った。写真で見ていたイメージがよみがえる。
宿泊客が退出した時間ということもあって、ホールや客室の見学や撮影も許可してくれて、菊竹建築真髄の一端が読み取れる。天井の高さを押さえてハの字型の柱が表現として構築されていることに、見入る人はこのホテルの持つ独特の魅力を見出すかもしれない。
いつもそうだが、上越新幹線「とき」に乗り、長いトンネルをくぐって浦佐、長岡を過ぎると、右手に広がる田畑と点在する小さな家の先に、うっすらと被った雲の下の遠くの山がブルーに手前の山がこげ茶にかげっていることに見惚れる。
何処にでもありそうだがここでしか見ることの出来ない光景だ。
ところが佐渡の加茂湖の対岸から「佐渡ランドホテル」の建つ光景をみて、先端が逆三角形になって建築の存在を謳いあげ高さを押さえた横に連なるこの形態と、くすんだ黒茶に見えるこのホテルの色が、浦佐あたりで見た山並みの微妙な色調に溶け合っていることとの相似に気がついた。
佐渡も新潟県。事務所では厳しかったと伝えられるが、僕たちには鷹揚で気遣いのこまやかだった菊竹さんの、にこやかな笑顔が蘇る。
あ・・まだ長沢浄水場も行ってないや!(化粧直しされてますけどね。)
そういう風に感じ取れますか!基地。言われるとそんな気にもなってくるものですね!
長澤浄水所ですかあ!ウーン!