日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

―見ることは 撮ること― 写真家木戸征治さんからの手紙

2009-02-20 10:23:03 | 写真

娘を連れて新中野「SEA」のドアを押した。僕を見た木戸さんが驚いた。久し振りなのだ。
JAZZはもう一つといっていた娘はサチヨさんのハスキーな声にぞっこんになった。「かっこいい」。JAZZシンガー中野幸代。味わいが深くなった。ピアノは星野美香。
ニコンD700で撮った写真を写真家木戸さんに送った。手紙が来た。かつて繰り返し語り合った写真論議。改めて考え込んだ。写真の存在と写真家木戸征治が僕の中に居座っている。ライカM6でモノクロにこだわって撮り続けた写真、だが、デジカメになってから時間を経た。
木戸さんの了解を得たので、その手紙を掲載する。

<木戸さんの手紙>
『なんの予告もなしの突然の出会い、嬉しかった。
兼松さんのマルチな活躍何よりです。行動するエネルギーが軒昂の源なのかも。

デジカメによるスナップショット、店内の不思議なほどの暖かいトーンの発色、外部夜景のショット、冷えた寒々とした色調。
最新のテクノロジーを使って、色のコントロールやバージョン作画は可能ですよね。「記号」だから、補正してどんどん変えられるね。パソコン管理なのでしょう。

デジカメ、フイルムカメラ、選択するのは自由です。いずれにしても、現実を映像化する装置なのですから。
写真は、外観の反映です。現実の「鏡」と表現してもいいでしょう。その現実の反映を作者は自己表現に変える。その意味で心の「窓」でもあり、作者そのものです。写真が保有している記録性と作者自身の表現、つまり、客観性と主観の矛盾、様々な葛藤のなかに写真のダイナミズムがひそんでいる。
大切なことは、どちらを使うにせよ「何を撮りたいのか、大切な事は、どちらを使うにせよ`何を撮りたいのか、何を伝えたいのか」でしょう。来て感じる作業です。

カメラは人間がものを見るとはどうゆうことかを考える非常に面白い装置だと感じます。
モノクロによる表現は、見る側に創造力を刺激するインパクトは捨てがたいです。
モノクロフィルム、ペーパー、薬品が手に入る限りは。゛モノクロ゛を続行です。

そんな話題とデジカメ、銀塩かめらについてを先日TBSテレビでOAされた番組でコメントしました。
―見ることは 撮ること―

スナップショットありがとうございました。
寒さがつのります。どうぞご自愛のほどを。
また会える日を楽しみに。お礼まで。    木戸征治』