名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

統合型リゾート施設(IR)に群がる自治体

2018-03-01 21:07:58 | Weblog
2018.3.1(木)
 特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(略称:統合型リゾート整備推進法)は「IR法」や「カジノ法」とも呼ばれ、2016年12月15日に議員立法で成立した法律である。
 大型ホテルや商業施設、会議場などが一体となった施設で、その一部にカジノも含まれる「統合型リゾート(IR:Integrated Resort)」の整備を日本国内において促すものであり、基本法という位置づけとなっている。
 最近、この施設の整備個所数について議論が起こっているらしい。この法律ができた当時は提案者の自民党議員がIR は「二つか三つでスタートとすべきだ」と言っていたが、自民党の部会では「訪日客を増やすのに二、三カ所でいいのか」、「少なくとも五カ所で出発すべきだ」などと言っているそうである。 理由は、自治体の誘致活動が積極的となり、二、三の枠では収まり切れなくなってきたということらしい。熱心な自治体はその後、北海道の釧路市、苫小牧市、留寿都村の三自治体、横浜市、愛知の常滑市、和歌山県、大阪府と大阪市、長崎県佐世保市などが誘致に懸命という。
 何でもいいから人が集まって金が潤えばよいというものでもあるまいに、賭博場をつくるのに自治体の長や議員が血眼になるとはとんでもないことである。
 時事通信が昨年8月に行った世論調査では、自分の住む地域にカジノをつくることに「反対」66.8%、「賛成」22.8%という結果で、地域住民は決してカジノなど望んでいない。
 かつて、NHKがギャンブル依存症についての弊害について取り上げたことがあったが、当人はギャンブルを続けるためにウソをつき借金を重ねることも厭わなくなってしまう。意志が弱いなどの性格の問題ではなく、「やめられない」心の病気、すなわち精神疾患だと認識すべきという。こうした疑いのある人は500万人を超えると言われている。
 莫大な金を投じてIRを整備して、精神患者が増え、ギャンブル目当ての外国人が集まって犯罪が増えるような事態になっては元も子もないことを自覚すべきである。