名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

「森友学園」への国有地売却を巡り佐川氏喚問

2018-03-29 09:13:03 | Weblog
2018.3.29(木)
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決済文書改ざんを巡り、衆参両院の予算委員会が27日開かれ、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問を実施した。
 佐川氏は、安倍首相やその夫人、官邸側からの関与は明確に否定したものの、改ざんの経緯や動機、など核心部分については「刑事訴追の恐れがある」として55回にも上る証言拒否を繰り返し、真相の解明は闇のままとなった。
 中日新聞の28日付け「中日春秋」欄は、この事態を皮肉って次のコラムを載せた。
 『男がワインの試飲で、製造年とブドウ園まで当てると申し出た。外れたら二件の家を渡す。その代わり、当たれば「娘さんと結婚を」。主人は当たりっこないと受けて立ち、書斎から秘蔵のワインを持ってくる。英作家ロアルド・ダールの短編『味』の一場面。
 男は口に含み目を閉じ集中する。「わかったぞ」。製造年とブドウ園を告げる。的中していた。そのときメイドが書斎に忘れてあったと眼鏡を持ってくる。その男のもの。事前に書斎に忍び込み、ワインのラベルを読んでいたことがばれてしまう。うまく演じたつもりが、自分では気づかぬ落とし穴があった。
 以下、春秋氏の一針。
 証人の佐川前国税庁長官は訴追のおそれを理由に決裁文書改ざんの経緯を明かさぬ。ただ一点、不自然なほど強調したのは首相や夫人の土地売却への関与はないということである。▼うまくかわした、おつもりかもしれぬ。しかし、核心を避けながら「責任は自分に」と誰かを守ろうとする姿を国民はどう見たであろう。その証言自体にこの問題に潜む「忖度」の二文字があらためて浮かばなかったか。▼どこかに、「国民のための」という眼鏡を置き忘れなかったか。仕事熱心なお方に見えた。その分、悲しい。』

 いつもながら春秋氏の読書量と教養の深さに感嘆するばかりである。