田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

カミさんがいなかったら、なにもできないわたし。 麻屋与志夫

2016-01-22 05:17:49 | ブログ
1月22日 Fri.「カミさんに殉死の覚悟」

●「どうしてわかんないのかしら。だれだって知っていることなのに」
カミさんがつぶやきながらなにか洗っている。
コチラは寒さがきついので、
一階のホリゴタツに陣取ってキーボードを叩いている。
ともかく小説を書くのに忙しい。

●「もう常識がないのだから」
ごしごし洗っている。

●午後連れだって買い物に。
「金網についた焼け焦げを爪ではがしていたら、割れちゃった」
悲しそうに呟く。

●「チンで、なにを焼いたの」
「節ちゃんにいただいたサツマ。
ちゃんと、ラップかけて焼いた。うまかったなぁ」
「オープン・トースターはホイルでなきゃ、
ダメなのよ」
「オープン・トースターっていうんだ。
チンはチンじゃなかったのだ。
正式名があるんだ。
キッチンでなんでもキチンと焼いてくれるから、〈チン〉だとおもっていた」
「あきれた。それでなにしたの」
「ラップにつつむとイイときいていたから」
「いやね。それはレンジのとき。
トースターの……だから金網にラップの燃えカスがついていたのね」
おどろいて、
つくづくとわたしの顔をみあげている。
身長差20センチ。

●皮をむいて食べたから、
ラップが焼けていたなんて気づかなかった。
「常識がないのね。
だれだってラップはトースターのときはカケナイと知ってるわよ」

●カケナイといわれて、こちらはショボン。
シャボンで顔を洗って出なおしたような気分で質問する。
ラップでツツムといってくれない。

●カケナイは書けない。
わたしの忌み言葉だ。
遅筆のわれを憐れむ。

●それにしても、カミさんの言うことが正しい。

●白内障で女子医大に入院した時。
パックの牛乳を飲むときストローを差し込めなくて苦ろうした。
パンに小さなビニールの袋に入ったバターをぬる、
いや、それ以前に袋が切れなくて困った。
切り口があるのさえ知らなかった。
そばにいた女性が見かねて全部やってくれた。

●こちらは女房依存症の重症患者である。
わたしはなにも日常の常識的なことはできない。

●カミさんが先にいったら、
こちらは、
こちらには生存できない。
生存率0だろう。
お供するしかない。
殉死するしかない。

●カミさんに、なんといわれようとも、
耐え忍び、
彼女にストレスをかけないようにして、
長生きしてもらわなければ――。
と反省した一幕でした。


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