田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

しばしの平和/三億八千万年の孤独 麻屋与志夫

2011-06-27 17:14:33 | Weblog
第二十三章 隼人の想い

3

中山美智子主演の新作『戦火の村で』は撮影当初から苦難つづきだった。
内乱の国で報道カメラマンが射殺される。
ショッキングな事件をモデルとしている。   
その国のテロ組織が潜入して妨害している。
そんな風評まで流れている。

だが、隼人は鬼神の残党のいやがらせだと確信していた。

美智子の再誘拐もありうる。
負傷から回復した隼人は美智子と行動を共にしている。
ボデーガードにあたっていた。

キリコが生きていれば、ふたりでその任にあたっていた。
キリコは、霧降りの攻撃で。
オニガミに倒された。
もう、三人で寝食を共にすることはない。
もう、キリコはこの世界にはいない。
かわいそうな、キリコ。
キリコと先に会っていたら。
美智子との出会いがなかったら。
ぼくはまちがいなくキリコと結ばれていた。
美智子は撮影の合間には、隼人との会話をたのしんだ。
美智子は闇にいきるオニガミと隼人たちの戦いの詳細は知らされていない。
撮影の合間には、美智子は隼人と会話をたのしんでいる。
おおぜいの仲間の犠牲のうえに、このしばしの平和がある。

隼人は移りゆく日本の季節をたのしんでいた。



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