第二十三章 隼人の想い
2
オニガミはじぶんたちの正体を見ることのできるものを。
この世から抹殺しようとしている。
じぶんたちと結ばれることをこばむものは許せない。
じぶんたちの子を受胎しないものは単なる餌だ。
血を吸ってやる。生かしてはおかない。
オニガミはそう思っているのだ。
美智子が危ない。
いままでだって危なかった。
直人にかわって、守らなければ。
ぼくに直人が託したメッセージをひしひしと感じる。
直人の願いがわかる。
美智子を守ってくれ。
美智子を守るように。
そしてなによりも、ぼくは彼女を愛している。
ぼくはフロリダにもどりたくない。
ぼくはこのまま日本にいたい。
そして、美智子を守りたい。
ぼくはいつまでも彼女のそばにいたい。
そばにいたい。
いっしょにいたい。
彼女の笑顔を見ていたい。
彼女と話しをしていたい。
彼女をこの胸にだきしめたい。
彼女とキスしたい。
キスしたい。キスしたい。
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