田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

リリの月命日がくる。あれからもう――半年が過ぎた。 麻屋与志夫

2016-10-27 07:39:28 | ブログ
10月27日 Thu.

●教室にポツンと丸いドングリの実がおちていました。体をかがめて、そっと指で弾いてみました。ころころところがって、黒板の下でとまりました。それをくわえてもどってくるリリはいません。去年のいまごろはあんなに元気だったのに。

●指で弾かれたどんぐりの実を追いかけて――くわえてもどってきたリリはもういません。「おまえ、犬猫だな。犬のようなことができるのだ」わたしが感心して声をかけると、誉められたのがわかるのか尻尾をふっていた。パタンパタンと床をしっぽで叩いていたリリはもういません。

●ドングリの実は教室のどこかに隠れていたのでしょう。指ではじくと中の果肉が乾燥して硬くなっているのでしょう。乾いた小さなちいさな音をたててころがります。ククッというリリの鳴き声のようにきこえます。

●死ぬまぎわにたった一声……ニャオとリリは、お別れをつげるように鳴きました。それまでは、クッという声しかでませんでした。うまく鳴くことが出来ないことを、小さな全身がカバーするような、リリ、おまえのかわいらしい動きはわすれないよ。

●もうすぐリリの月命日。あれから半年が過ぎた。パパとママはまだおまえのことを忘れられないでいる。

●じつは、ことしも『せせらぎ公園で』でドングリの実を沢山拾ってきた。リリの骨壷のまえにおいてある。

●「リリの死を悲しみ、いつまでも嘆いていたら、リリが成仏できないかもしれないわ」
カミサンか昨夜ふとつぶやきました。「リリとそっくりの三毛猫を飼ってみようかな」
カミサンの嘆きもまだつづいています。

●わたしの心では、コロコロと転がるドングリの実をリリがいつまでも追いかけでいます。


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