田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

ブラッキーのいない生活。さびしすぎる。麻屋与志夫

2018-06-02 15:21:59 | ブログ
6月2日 Sat.

●たまたまテレビをつけたところ「おんがくの交差点」をやっていた。
「雨に歌えば」がながれていた。

●ああそうか、ことしもまもなく梅雨入りするのだ。
けさはまだ晴れているが、庭の紫陽花が咲き始め、薔薇の終りの庭を彩っている。
庭の踏み石もすっかり地面に馴染み、すこし縁にコケが生えたりしていて、雨がふりだせば緑色に映えて、縁側からの眺めに風情を添えてくれる。

●ブラッキ―はよく雨の庭をうらめしそうにみつめていたものだった。
外にでてはしりまわれない。
蝶を追いかけることができない。

●「ブラッキ―」と呼びかけると、長い尻尾でパタンパタンと廊下の床をたたき応える。
あのかすかな音、尻尾の揺らぎによるわたしとのこころの交流はもう存在しない。
雨がふりだすのが怖いような気がする。
庭をブラッキ―と眺めることはもうできないのだ。

●梅雨になれば湿度がますので、ブラッキ―のにおいがよみがえるだろう。
部屋のすみずみ、わたしの寝床、ブラッキ―がまちがいなくこの家にわたしたちと生活をともにしていた20年のにおいの記憶。
肉球でおさえられてはいるが、かすかな足音、ブラッキ―の近寄ってくる気配。
柱でのツメトギ。キッチンの食卓から妻にしかられて、跳び下りる音。

●ブラッキ―がいないなんて、まだ信じられない。さびしくなった。


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