田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

利休鼠の空のしたで物思いにふける。 麻屋与志夫

2018-06-10 18:09:48 | ブログ
6月11日 Mon。

●ソウダネ。ぼくはこの歳になっても、小説の方法論でナヤンデイル。

●バカダネ。

●朝の大気のなかで、そっと引いていく失望の潮。今日も虚しく一行も書けずに過ぎていくだろうという絶望。

●内容なのだ。おもしろいモノガタリなのだ。それなのに方法論なんかで迷っているのは、バカだ。ヌーヴォー・ロマンは読むだけにとどめるべきだ。

●そうだね。リョウカイ。

●雨音でめざめた。トタン屋根を打つ雨音ではない。雨水がトイをつたい流れ落ちる音がかすかに枕元でしていた。

●これでは、外猫たちは、裏庭のデッキに来られないだろう。猫は雨の日がきらいだ。水に濡れるのがきらいだ。

●ところが――おなかがすいているというよりも、飢えて……もしここブラッキ―ちゃんの家でタベモノにありつけなかったらどうしょうという不安を内在させた顔で、デッキの隅の園芸道具を置く棚にひっそりと身をひそめていた白がパタンとデッキにとびおりた。

●デッキは雨で黒く濡れている。わたしは廊下の引き戸を広く開けてやった。白は廊下にまではいってきたが、不安な様子でキョロキョロとあたりを見回している。

●餌皿にたっぷりと固形餌をもりあげてくれるひとがいない。いつもの朝には、妻がする、外猫の餌やりを、わたしが代行しているのが白を不安にしているのだろう。

●いまは亡きブラッキ―と食事を共にしていた外猫が数匹いる。ブラッキ―がいなくなっても、餌は買って来ている。

●ひとつかみ、さらに餌を皿にもりあげた。

●白はガツガツ、ポリポリと音をたてて食べはじめた。

●さて、これからわたしの沈思黙考の梅雨の日がはじまる。


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