田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

ブラッキだって人語がわかるニャン  麻屋与志夫

2014-10-10 07:54:48 | ブログ
10月10日 金曜日

●ブラッキがわたしの膝にのってすやすやねむっていた。

となりのソファにはカミサンが座り二人で「ドクターX〜外科医・大門未知子」を観ていた。

「わたし失敗しないので」というキメ台詞がいつでるかとたのしみにしていた。

「この印籠が目に入らぬか」と同じノリでたのしいセリフだ。

●「ブラッキがリリと仲良くしてくれるといいのにな」

コマーシャルの時間にカミサンに話しかけた。

ところがである。

わたしの膝でネテいたはずのブラッキがうなりだした。

すさまじい唸り声だ。

●「リリのこと話したから、ブラッキにはわかったのよ」

カミサンの驚きの声。

タヌキ寝入り、ならぬ、猫ねいり。

ねたふりをして、わたしたちの会話に密かに耳を傾けていたのだ。

「ブラッキ。ごめんね。ブラッキはかわいいのよ。リリは迷い猫で玄関で鳴いていたから、飼ってあげたの。だから仲良くして」

いくらナダメテモ、ブラッキのうなりごえはしばらくやまなかった。

「ブラッキ。かわいいよ。いい子だね」

それでも、鳴きやまなかった。

●えっ、ホンマカイナ。

猫に人の言葉がわかるの。

●ブラッキの鳴き声に――女の情念のようなものを感じた。

まるでこれでは、浮気がばれて、本妻に叱られているようなものだ。

実生活では、そうした経験はない。

だから観念的には「こんな気持ちなのかな」とそうした修羅場の心情を理解していた。

でも、これからはそうした小説を書くときにはよりリアルに書けるだろう。

●小説家は転んでもただでは起きないのである。

浮気がばれて、カミサンにドズカレル小説でも書こうかな。

ブラッキの唸り声のおかげで、わたしの芸域が広がった一幕でした。



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