田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

トラウマ

2007-12-06 05:15:33 | Weblog
12月6日 木曜日 晴れ
●やっと酔いがさめた。そんな感じだ。お酒の酔いではない。60数年にわたる思い出の酔いだった。いい夢もあった。悪い夢もあった。悪い夢だけが、ずっとのこりつづけてわたしを苦しめていた。

●このブログにも敗戦前後の小学生のことをのせている。50年ほど前の作品だ。トラウマからまだ抜け切っていない。こわかった過去をいかに克服するか悩んでいたころの作品だ。9月15日のブログにそれらの作品へのリンクがのせてある。ただしその日付のブログはいちいち開いてもらわなければなりません。クリックするだけでその日にとばす方法がまだ未収得です。勉強不足でごめんなさい。あと一作のせれば過去の作品とも決別できる。

●敗戦のショックから立ち直るのに60数年かかった。自然治癒力と気軽にいう精神科医もいる。わたしのケースは複雑かつかなり深刻なものだった。もし長生きしなかったら。こわくなる。うらみを抱いたまま死んでいた。わたしのうけたトラウマについては前述の過去の作品群に具体的にのっている。ぜひ読んでみください。

●トラウマをうけた場所に立った。そこで戦争体験について話した。小学生だったわたしの学び舎。校庭。校長室の歴代校長先生の写真。教室。廊下。窓からの眺め。そうした場所に身を晒すことによって精神的外傷体験から立ち直ることができた。

●H先生にたいする怨讐が消えた。ほんとうに心が軽くなったのだ。心が透明に澄み渡った。この辺のことは、これからの作品で書いてみたい。この体験が、このテーマが、これからわたしの作品をささえてくれるであろう。あらたなテーマを掴んだとおもった。H先生の墓をさがして墓参したいものだ。息子さんも、すでに泉下のひとときいている。

●それもこれも、母校が昔のままのやさしい木造建築であったからだ。鉄筋コンクリートのひややかな建物にかわっていたらこんなことはおこらなかっただろう。かたくなに木造校舎を建設当時のまま補修しながら残してくれたみなさんの意志がうれしかった。

●カミサンは疎開児童だった。カミサンのトラウマはまだ癒されていない。彼女の生まれた場所へはなんどかいっている。カミサンの育った所を再訪し、まだ終わっていない戦争体験、癒されていない心の傷について話し合いたい。

コメント
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