興味深い書を、読んでいます。講談社が平成15年に出版した、『愛国心』という本です。一人の作者が書いた本でなく、三人の対談をまとめたものです。興味深いというのは、対談している三人が、およそ愛国心を語る資格のない人物ばかりだからです。まず、本カバーの内側に印刷された、三氏の略歴を転記します。
1. 田原総一朗 ジャーナリスト
「昭和9年、滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒。」「JTB、岩波映画社を経て、テレビ東京入社。」「昭和52年にフリーとなり、テレビ朝日で、" 朝まで生テレビ "、」「 "サンデープロジェクト" で、テレビジャーナリズムの新境地を開拓。」
2. 西部邁 ( すすむ ) 思想家
「昭和14年、北海道生まれ。東大経済学部卒。」「左翼過激派から、保守に転向。」「横浜国立大助教授、東大教養学部教授、」「辞任後、月刊オピニオン誌『発言者』主幹、秀明大学学頭。」
3. 姜尚中 ( カン・サンジュン ) 政治学者
「昭和25年、熊本県生まれ。早稲田大学政経学部卒。」「明治学院大講師、国際キリスト教大准教授、東大社会情報研究所教授。」「気鋭の学者として、新聞、雑誌、テレビなど、」「マスメディアで活躍中。」
つい先日、「名前の呼び捨ては、私は、特定の人間しかしません。本多勝一、吉田清治、植村隆という、反日・左翼とペテン師だけです。」と、ブログのコメント欄に書きましたが、間違っていました。平成26年の2月に、" 朝まで生テレビ "を見て、田原総一郎氏を呼び捨てにしていることに、偶然気づきました。
反日・左翼とペテン師と、グローバリストを嫌悪する私は、こういう種類の人間だと感知すると、呼び捨てにします。何が言いたいのかと言いますと、要するに氏が、愛国心を語るなど、おこがましいという話です。「私が呼び捨てにするのは、本多勝一、吉田清治、植村隆、田原総一郎という、反日・左翼とペテン師だけです。」・・と、このように訂正いたします。
西部氏が、過激派左翼から転向し、保守言論人となったことについては、問題にしていませんが、いやしくも思想家といわれる人物が、自殺するというのではダメです。私のような凡俗でも、「人生を全うすることは、難しく、」「生まれて、生きて、死ぬということだけでも、十分に価値がある。」と、生きることの重みを噛み締めています。
それなのに、思想家といわれる氏が、途中で人生を投げ出してどうするのでしょう。散々人に教えを垂れていながら、自分が弱音を漏らし、人生を放棄する姿が、私には尊敬できません。そんな人間が語る「愛国心」は、聞くに値するのでしょうか。私だけではありません。名もなく、力もなく、周囲に無視されていても、現在のような日本で、それでも「国を愛している」人間から見れば、氏は無責任な保守です。
姜尚中氏は、私が最も嫌悪する、反日・左翼の在日二世です。本書で氏が語っている愛国心は、「韓国・北朝鮮への愛国心」です。愛国心には違いありませんから、虚偽の書名ではありません。こういう本を平気で世に出すとは、講談社も、いい加減な会社です。共同通信社の配信記事でもそうですが、姜氏は頻繁にマスコミに登場します。どうしてそうなるのか、この際、野次馬根性半分で調べてみました。謎を解く鍵が、氏の略歴の中にありました。「東大社会情報研究所」というのが、それです。
1. 昭和4年、東京帝国大学文学部に、新聞に関する学術研究施設として、新聞研究室 ( 社会情報研究所の前身 ) が設置された。
2. 設立時の新聞研究室の指導教授として、南原繁(法学部)、戸田貞三(文学部)、河合栄治郎(経済学部)という、戦前日本の法学、社会学、経済学を代表する研究者が参画した。
3. 東京大学が、21世紀の情報社会のなかで、世界的リーダーシップをとる最前線となる、研究教育組織である。
ということで、今回も肝心の書評に入る前の、予備知識の報告だけで終わってしまいました。愛国心に無関係で、語る資格のない三人が、どういう意見を述べるのか、腹立たしい限りですが、楽しみでもあります。野次馬根性のある方は、どうぞ次回の「ねこ庭」へお越しください。