今回は韓国最高裁の判決に関する、講義です。
「裁判所は、歴史的事実がどうなっているのかも知らず、原告の主張を真に受け、判決に利用しました。」
「朝鮮人労務者たちが、正常な賃金を受け取らず、奴隷として酷使されたという主張も、真実ではありません。それは、1960 ( 昭和35 ) 年から、日本にある朝鮮総連系の学者たちが作り出した嘘です。」
韓国最高裁の判決に対する、氏の結論がこれです。
反共の李承晩大統領の敵は、北朝鮮でしたから、日本にある朝鮮総連も当然彼の敵でした。その流れを汲む、李栄薫(イ・ヨンフン)氏が、朝鮮総連を攻撃しても不思議はありません。
私が不思議に思うのは自民党の代々政権が、敵対組織である朝鮮総連を、なぜ手付かずのまま放任してきたのかという事実です。世間での噂のように、自民党の議員諸氏が北朝鮮のハニートラップのため、魂まで抜かれているとしたら、なるほど理屈が合います。しかし私は、自民党の議員がそこまでご先祖様を蔑ろにするとは、まだ考えられません。
「募集と斡旋の場合は、もちろんのこと、徴用の場合においても、彼らに対し賃金は、正常に払われていました。」「このことは日本の炭鉱や、工場の〈賃金支払い簿〉を調べれば分かります。」
徴用工問題を調査した若い学者の資料をもとに、氏の説明が詳細になります。
「労務者たちは賃金の一部を、実家へ送金していました。外国から韓国へ郵便で送金された額が、1938 ( 昭和13 ) 年は年間48万円でしたが、」「日本からの募集が始まった1939 ( 昭和14) 年には、突然106万円になり、1943年には452万円にまで増加しました。」
「戦後の混乱の中で、未払い賃金、預金、債権、保険などがあったのは、事実です。」「この場合の、未払い賃金は、たいてい1〜2ヶ月分に過ぎませんでした。」
「日本政府は、韓国から提起されるかもしれない個人請求を考慮し、」「未払い賃金、預金、債権、保険などを、金融機関に供託するようにしました。」「日本政府が用意したのは、総額約 二千万ドルでした。」
ここがまさに、「日本と韓国問題」のキーポイントです。気合を入れて聞きました。
「1965 ( 昭和40 ) 年、韓国政府は、国交正常化のための交渉結果として、日本政府から、個人請求権を含んだ、経済協力資金という名目で、3億ドルを受領しました。」
「当初日本政府は、韓国人が保有している債権については、日本政府が直接当事者に支給するという立場を取りました。それに対して韓国政府は、将来提起される個人請求分を含み、韓国政府が永久に清算するという条件で、3億ドルを一括受領しました。」「このように、強力に日本政府に要求したのです。」
「その後朴正煕政権は、1975 ( 昭和50 ) 年から1977年にかけて、民間補償を行いました。」「このようにして、韓国人が保有していた対日請求権は、大方、清算された訳です。」
私も日韓条約について概略を知っていましたが、ここまで氏に説明されると、さらに理解を深めます。それなのになぜ韓国の最高裁は、この問題を蒸し返してきたのか。氏の説明が、続きます。
「すると、これから外れた人々の情緒を刺激するように、強制労働説や、奴隷労働説が、拡散され始めました。」「光州事件の被害者と、生存している慰安婦に巨額の賠償が実施されたのも、同じ要因でした。」
ここからは、まさに故李承晩氏が嘆く、韓国の嘘の文化、嘘の政治、嘘の外交、嘘の司法が、語られていきます。
息子たちに言います。この韓国の嘘の政治と嘘の司法に協力したのが、ほかでもない、日本国内の反日左翼勢力でした。というより、それを黙認した保守自民党の政治家たちでもありました。
世界のどこにでもいた戦場の売春婦を、軍が連行した、性奴隷だったと、そんな韓国政府の嘘を糾さなかったのです。忌々しい朝日新聞が先頭に立ち、反日野党の政治家が一緒になり、政府を批判・攻撃しました。宮沢首相の謝罪、河野談話による謝罪と、あの屈辱的な一連の騒動を、昨日のことのように思い出します。
長くなりますので、今回はここで一区切りとしますが、氏の講義は、すべて「日本人への抗議」であり、未解決の課題として、日本の現在と直結しています。水島社長のように氏の意見に喜んでいるだけでは、日韓の溝は埋まらないと思います。
次回の「ねこ庭」へも、どうかお訪ねください。