ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

李承晩TV - 8 ( 韓国最高裁の判決 )

2020-02-25 22:17:14 | 徒然の記

 今回は韓国最高裁の判決に関する、講義です。

 「裁判所は、歴史的事実がどうなっているのかも知らず、原告の主張を真に受け、判決に利用しました。」

 「朝鮮人労務者たちが、正常な賃金を受け取らず、奴隷として酷使されたという主張も、真実ではありません。それは、1960 ( 昭和35 ) 年から、日本にある朝鮮総連系の学者たちが作り出した嘘です。」

 韓国最高裁の判決に対する、氏の結論がこれです。

 反共の李承晩大統領の敵は、北朝鮮でしたから、日本にある朝鮮総連も当然彼の敵でした。その流れを汲む、李栄薫(イ・ヨンフン)氏が、朝鮮総連を攻撃しても不思議はありません。

 私が不思議に思うのは自民党の代々政権が、敵対組織である朝鮮総連を、なぜ手付かずのまま放任してきたのかという事実です。世間での噂のように、自民党の議員諸氏が北朝鮮のハニートラップのため、魂まで抜かれているとしたら、なるほど理屈が合います。しかし私は、自民党の議員がそこまでご先祖様を蔑ろにするとは、まだ考えられません。

 「募集と斡旋の場合は、もちろんのこと、徴用の場合においても、彼らに対し賃金は、正常に払われていました。」「このことは日本の炭鉱や、工場の〈賃金支払い簿〉を調べれば分かります。」

 徴用工問題を調査した若い学者の資料をもとに、氏の説明が詳細になります。

 「労務者たちは賃金の一部を、実家へ送金していました。外国から韓国へ郵便で送金された額が、1938 ( 昭和13 ) 年は年間48万円でしたが、」「日本からの募集が始まった1939 ( 昭和14) 年には、突然106万円になり、1943年には452万円にまで増加しました。」

 「戦後の混乱の中で、未払い賃金、預金、債権、保険などがあったのは、事実です。」「この場合の、未払い賃金は、たいてい1〜2ヶ月分に過ぎませんでした。」

 「日本政府は、韓国から提起されるかもしれない個人請求を考慮し、」「未払い賃金、預金、債権、保険などを、金融機関に供託するようにしました。」「日本政府が用意したのは、総額約 二千万ドルでした。」

 ここがまさに、「日本と韓国問題」のキーポイントです。気合を入れて聞きました。

 「1965 ( 昭和40 ) 年、韓国政府は、国交正常化のための交渉結果として、日本政府から、個人請求権を含んだ、経済協力資金という名目で、3億ドルを受領しました。」

 「当初日本政府は、韓国人が保有している債権については、日本政府が直接当事者に支給するという立場を取りました。それに対して韓国政府は、将来提起される個人請求分を含み、韓国政府が永久に清算するという条件で、3億ドルを一括受領しました。」「このように、強力に日本政府に要求したのです。」

 「その後朴正煕政権は、1975 ( 昭和50 ) 年から1977年にかけて、民間補償を行いました。」「このようにして、韓国人が保有していた対日請求権は、大方、清算された訳です。」

 私も日韓条約について概略を知っていましたが、ここまで氏に説明されると、さらに理解を深めます。それなのになぜ韓国の最高裁は、この問題を蒸し返してきたのか。氏の説明が、続きます。

 「すると、これから外れた人々の情緒を刺激するように、強制労働説や、奴隷労働説が、拡散され始めました。」「光州事件の被害者と、生存している慰安婦に巨額の賠償が実施されたのも、同じ要因でした。」

 ここからは、まさに故李承晩氏が嘆く、韓国の嘘の文化、嘘の政治、嘘の外交、嘘の司法が、語られていきます。

 息子たちに言います。この韓国の嘘の政治と嘘の司法に協力したのが、ほかでもない、日本国内の反日左翼勢力でした。というより、それを黙認した保守自民党の政治家たちでもありました。

 世界のどこにでもいた戦場の売春婦を、軍が連行した、性奴隷だったと、そんな韓国政府の嘘を糾さなかったのです。忌々しい朝日新聞が先頭に立ち、反日野党の政治家が一緒になり、政府を批判・攻撃しました。宮沢首相の謝罪、河野談話による謝罪と、あの屈辱的な一連の騒動を、昨日のことのように思い出します。

 長くなりますので、今回はここで一区切りとしますが、氏の講義は、すべて「日本人への抗議」であり、未解決の課題として、日本の現在と直結しています。水島社長のように氏の意見に喜んでいるだけでは、日韓の溝は埋まらないと思います。

 次回の「ねこ庭」へも、どうかお訪ねください。

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李承晩TV - 7 ( 氏の講義は、日本の政治家・マスコミへの抗議 )

2020-02-25 16:51:03 | 徒然の記

 私のブログを訪問される方々は、韓国・朝鮮人でなく日本人なので、直接「徴用工判決」の話から始めます。氏の説明を紹介します。

 「この判決は、朝鮮人労務者たちが奴隷として連れて行かれ、奴隷として酷使されたと言う事実。」「言い換えると、世界が憤り、時効をおかずに処罰する反人権的な犯罪。」「彼らはこの被害者である、と言うことを前提としています。」

 「しかしながらこの前提自体が、事実と違っています。多少荒っぽい言い方ですが、真っ赤な嘘と言えます。」

 聞いている私も驚きましたが、韓国人はもっとびっくりしたに違いありません。文在寅大統領が政府は司法に介入できないと、いかにも権威のある判決のように述べ、日本の抗議を退けています。韓国人の多くも、日本政府が横車を押していると信じ、いつものように反発しているからです。

 「1937 ( 昭和12 ) 年以降、毎年10万人以上の朝鮮の人々が、自発的に、ある意味では必死に、日本へ渡って行きました。より多い所得と、より良い職場を求めて、です。」「その数が、太平洋戦争の直前の年、1940 ( 昭和15 ) 年には、20万人を超えていました。」

 「その後戦争がひどくなるに従い、数が減りましたが、それでも1944 ( 昭和19 ) 年までに、毎年10 万人以上の朝鮮人が、自発的に、日本へ渡っていきました。」

 氏が校長を務めている李承晩学堂には、韓国の歴史を研究している若い学者たちがいます。その中には、日韓の「徴用工問題」を専門にする学者もいて、彼らの調査・研究を踏まえ話をしていると氏が説明します。そう言われますと、詳細な説明に納得がいきます。

 「それとは別途に1939 ( 昭和14 ) 年から、労働力が不足してきたため、日本の会社が、朝鮮で労務者の募集を始めました。1939 年から1941年までに、約17万人がその募集によって日本へ行きました。」

 「しかし到着した労務者の三分の一は、6ヶ月以内に他の職場へ逃げていってしまいました。日本の会社の募集を、日本へ行くための手段として利用したのです。」

  私自身初めて知る事実なので、身を乗り出していました。

 「こうした弊害が甚だしかったため、1942 ( 昭和17 ) 年から、朝鮮総督府が間に入り、斡旋することとなりました。」「1944 ( 昭和19 ) 年の8月までに、約25万人が、斡旋を通じて日本へ渡っていきました。」「募集であれ、斡旋であれ、その契約は、当事者の同意なくしては不可能な、労務契約関係だと言えます。」

 「戦争末期の1944 ( 昭和19 ) 年の9月からは、徴用が実施されました。令状が発せられ、応じなければ処罰されるという戦時動員です。」

 知らない事実と、知らない数字を次々と教えられ疑問が生じました。韓国の学者が調べているこれらの事実が、どうして私たちに伝わらなかったのか。

 1.   日本政府は、韓国政府と市民団体による嘘と捏造の執拗な攻撃に対し、どうして韓国人学者のようにデータを活用し反論しなかったのか。

 2.  日韓議員連盟という団体は、一体何をする組織なのか。

 3. 李氏という学者の存在を知りながら、日本のマスコミが全く報道しないのはなぜか。

 4.  マスコミは、韓国政府と反日の市民団体に同調する記事ばかりを、なぜ書き続けるのか。

 5.  日本の野党政治家と左翼活動家たちは、韓国の反日勢力にだけ協力するが、李氏の活動を知らなかったのか。

 6.  日本の自民党議員と保守の学者たちは、なぜ李氏のような学者と共同し、世論喚起のため努力をしないのか。

 こうなりますと氏の講義は、私たちにも衝撃を与えます。韓国政府と反日団体に反論するだけでなく、氏は日本政府と国民に問題点を投げかけていることになります。

 「ところで今回の裁判の原告たちは、時期的に見ても、募集と斡旋によって日本へ渡った人々です。それなのに、どうして奴隷として連れて行かれたことになるのか。話が合いません。」

 チャンネル桜の水島氏は、李氏の動画を紹介しながら、素晴らしい朝鮮の学者がいると称賛していましたが、私はちょつと違います。氏の著作を紹介した時にも述べましたが、李氏は親日家ではありません。日本に好意を持ち、日本のために語っているのでなく、朝鮮人の同胞に「目を覚ませ」と呼びかけているのです。

 氏の立ち位置が「親日」でない証明が、「李承晩学堂」と「李承晩TV」の名称です。李承晩は韓国の初代大統領であるとともに、日本に公然と敵対した初代の大統領です。日本漁船を拿捕した「李承晩ライン」の無法さを、私の年代の人間は忘れていません。

 動画を日本向けに作った李教授の心中には、屈折した思いがあったと推察します。それを頭に入れておけば、講義を聞いて単純に喜べなくなり、氏と同様の屈折した思いが生じます。氏の講義は韓国だけでなく、まともに対応しいない日本の政治家やマスコミへの抗議でもあるからです。

 次回は、韓国最高裁の「徴用工判決」について、核心部分をお伝えいたします。

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