ガーデンチェアー２

　10日前、ホームセンターで買ってきた木材でガーデンチェアーを1脚作ってみた。

　設計はちゃんとやったのだが、製作段階でちょっとした勘違いがあり、設計通りの寸法ではないものが出来上がった。

　座面の幅と奥行きが、今ひとつ狭い。体格のいいご婦人が座った場合、立ち上がった時にお尻にチェアーがはまってしまいそうである。

　何としても納得のいくものを作りたい。また木材を買いに行った。基本構造は前回のものと同じで、ひとまわ大きな寸法にしてみた。

　背もたれに、工房「木馬」のトレードマークである大小3個のハートを切り抜いて、かわいくしてみた。

　ひとつ工夫がしてある。背もたれは垂直に固定せず、もたれる背の角度に応じて傾斜するようにした。これで誰が座っても背中が痛くならないで済む。

　お昼をはさみ夕方までかけて、今度は慎重に寸法を取って作った。思っていたよりも大きなものが完成した。

　抱えてみると重さも結構重い。庭のテーブルのそばに持ち出して座ってみた。衆議院の議長席のような荘厳ささえ感じられる。

　いとおしげに肘掛を撫で回しているとき、妻が家から出てきた。「どう？いいだろう」と自慢すると、「まあ！玉座のようね」とのひとこと。

　こうして、およそガーデンチェアーらしくない立派な椅子が完成した。座り心地は申し分ない。深く座っても浅く座っても楽に座れる。

　「失敗は成功のもと」とは、まさにこのことだ。こんな物ですら、1回目からうまくやるというのは難しい。やってみてはじめて分かることは多い。

　致命的なことでなければ、どんどんやってみれば良い。失敗があるから笑いもある。小さな失敗は生活の中のオアシスだ。

　ブログでも、成功談よりか失敗談の方が面白い。成功談はどうしても自慢が垣間見えて、ひねくれものの私は素直に一緒に喜べない。

　人様に自慢出来るものがあまりない私のブログもこの辺りを気をつけて、これからは皆さんに笑っていただけるものをアップしていきたい。

　笑いのネタはいくらでもあります。だって、振り返った私の人生、失敗ばかりでしたから……。
　（写真は、失敗のあと成功？をおさめた「ガーデンチェアー2」）