1週間前、ハートリーを連れて夕方の散歩に出かけた。いつも通る山沿いの小道を歩いていると、30m向こうから茶色で喧嘩っ早そうな中型犬を引いた若い婦人がやってきた。ハートリーは、ほとんどの犬との折り合いは良いが、時に喧嘩を売られることがある。
それを察知して、すれ違う前に大きくよけて立ち止り、その犬をやり過ごそうとしていた。その犬は大きな声でハートリーに向かって吠えながらすれ違っていた。その時、突然中型犬のリードが外れ、ハートリーに突進してくる。「あぶない! 噛みつかれる」。とっさに私は13kgのハートリーを抱えて後ろ向きになった。
大きな歯を剥き出しにして、私のお尻あたりでワンワン上を向いて吠えている。必死でハートリーを頭上高く持ち上げている時、山裾の斜面の粗い砂に足を滑らせて右ひざを着いたとき、婦人がやっと犬を引き離してくれた。
「早くあっちへ連れて行って!」今思うとおかしいくらいに必死の形相で婦人に訴えた。「ごめんなさい、ごめんなさい」と言いながら、急いで離れて行った。右ひざを見ると、すり傷から血が出ているがハートリーは無事だ。とんだ災難であった。
家に戻り、ひざに消毒液を噴霧していると、先ほどの婦人がお詫びにやってきた。すぐ近くに引越しをしてきたばかりの妊婦さんだった。「主人が留守なので、犬を連れての慣れない散歩をしていました」と頭を下げる。
「いえいえ、奥さんこそ、ころんだりしなくて良かったですよ。私の方は大したことはありません」と婦人をいたわりつつ少し強がりの入ったエールの交換。
それにしてもハートリーは散歩中、今まで噛まれたことは計3回。都度医者通い。私に似て優しく喧嘩にはめっぽう弱い。唯一噛みつくといえば、奥さんにだけのようだ。
(写真は、外に出れば七人の敵がある「ハートリー」)
それを察知して、すれ違う前に大きくよけて立ち止り、その犬をやり過ごそうとしていた。その犬は大きな声でハートリーに向かって吠えながらすれ違っていた。その時、突然中型犬のリードが外れ、ハートリーに突進してくる。「あぶない! 噛みつかれる」。とっさに私は13kgのハートリーを抱えて後ろ向きになった。
大きな歯を剥き出しにして、私のお尻あたりでワンワン上を向いて吠えている。必死でハートリーを頭上高く持ち上げている時、山裾の斜面の粗い砂に足を滑らせて右ひざを着いたとき、婦人がやっと犬を引き離してくれた。
「早くあっちへ連れて行って!」今思うとおかしいくらいに必死の形相で婦人に訴えた。「ごめんなさい、ごめんなさい」と言いながら、急いで離れて行った。右ひざを見ると、すり傷から血が出ているがハートリーは無事だ。とんだ災難であった。
家に戻り、ひざに消毒液を噴霧していると、先ほどの婦人がお詫びにやってきた。すぐ近くに引越しをしてきたばかりの妊婦さんだった。「主人が留守なので、犬を連れての慣れない散歩をしていました」と頭を下げる。
「いえいえ、奥さんこそ、ころんだりしなくて良かったですよ。私の方は大したことはありません」と婦人をいたわりつつ少し強がりの入ったエールの交換。
それにしてもハートリーは散歩中、今まで噛まれたことは計3回。都度医者通い。私に似て優しく喧嘩にはめっぽう弱い。唯一噛みつくといえば、奥さんにだけのようだ。
(写真は、外に出れば七人の敵がある「ハートリー」)