写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

日本ダービー

2007年05月30日 | スポーツ・山登り・釣り・遊び
 日曜日(27日)、3歳馬の頂点を争う第74回日本ダービーが開催された。牝馬でただ1頭参戦した単勝3番人気のウオッカが優勝した。

 牝馬のダービー制覇は64年ぶり、3頭目の快挙だという。競馬にはあまり興味はないが、これを報じる新聞記事を読んである面白いことに気がついた。

 「牝馬が来た ウオッカ3歳頂点」と大きな見出しと、写真が出ている。記事には「歴史に残る馬に乗せていただいて、嬉しいです。手綱を取った四位の表情に、達成感がみなぎった」「最後は無我夢中。終わってみれば、3馬身だった。と四位が笑う圧勝だった」と書いてある。

 「四位の馬が何らかの理由で優勝したのか?」「そうでなければ四位が笑うはずがない」と思いながら読んだ。

 しかし、良くよく読んでみると、一位になった馬の騎手の名前が四位だと分かった。なんとも紛らわしい名前の騎手が一位になったものである。

 この騎手、次のレースからは名前を変えて一位に変えたほうがいいのかもしれない。実況アナウンサーが「四位が一位です!」と絶叫するよりは分かりやすいように思うのだがどうだろう。

    ダービーで 一位の騎手が 四位とは

    優勝馬 ウオッカ祝う 日本酒で
 (写真は、ダービー優勝を報じる記事「牝馬が来た」)

ダートサークル

2007年05月29日 | スポーツ・山登り・釣り・遊び
 昨日(27日)は、高気圧に覆われて晴天が広がり、大分県では36.1度となり、気象庁が今年4月から設けた最高気温35度以上の「猛暑日」を初めて記録したという。

 明けて今日、気温は下がり、からっとして爽やかな日であった。夏の甲子園の前哨戦である会長旗争奪高校野球大会の地区予選が開催されている。

 昼1番にわが母校岩国高校の試合があると誘われて、柳井球場に行ってみた。多くはない観客に混じり、いつものようにバックネット裏に陣取った。

 グラウンドを眺めた時に、いつもと何かが違うことに気がついた。よく見ると、ホームベースを中心としてファールグラウンドに白線で円が描かれている。

 気になって、そばで観戦している他校の選手に訊いてみた。「ダートサークル」だという。何のためにあるのかを重ねて訊いてみた。

 振り逃げの選手が、気がつかずに一塁に向かおうとしなかった場合、その円から出たらただちにアウトとなるものだという。

 家に帰り、詳しいことを調べてみた。野球規則が改正されて、今年春の選抜高校野球からダートサークルというものが適用されたようだ。

 振り逃げに関するルールで、振り逃げの打者が、気がつかずに一塁に向かおうとしなかった場合、その打者は“ホームプレートを囲む土の部分”を出たらただちにアウトが宣告されるという定めである。

 ダートサークル(Dirt Circle)とは、土の円。野球場は本来芝生が植えられていて、ベースの周りだけが安全のため円形の土となっている。その円のことをダートサークルというらしい。

 しかし、全面が土のグラウンドでは、このダートサークルがないので、白線を引くことによってそれを表している。

 試合をスピードアップするために設けられた規則のようであるが、そんなことをするほどの効果が本当にあるのか疑わしい。

 あらずもがなのような気もするが、まあ、小さなことの積み重ねが試合のスピードアップに貢献するのだと納得をする。

 当の試合は、拙攻がたたり母校は惜敗した。夏の試合では、このダートサークルのお世話などになることなく、ガンガン打って勝ち進んでほしい。

 ダートサークルからトボトボ歩いて出てくるようなことなく、ダットのごとく元気に飛び出してきて欲しい。
  (写真は、新しく設けられた「ダートサークル」)

オリーブ

2007年05月28日 | 季節・自然・植物
 「日本のエーゲ海」、岡山の牛窓に行った時に、妻が4本のオリーブの木を買って帰り庭に植えている。少しずつではあるが年々成長を続け、それぞれ背丈が3mくらいまでになっている。

 オリーブは、自家受粉できない。DNAが同一の花粉には反応せず実をつけない。このため、オリーブは2本以上隣接していないと実をつけないという。

 昨年我が家の1本の木に5個の実がなったが、濃い紫色になり実ったと思ったころにかじってみたが、渋くてとても食べられるようなものではなかった。塩漬けにして食べる理由が良く分かる。

 今の季節、直径2㎜位のまことに小さいつぼみが、ぶどうの房のように沢山ついており、その中のいくつかは開いて花となっている。

 しかしこの花は、私のような老眼では小さすぎておよそ花には見えない。近づいてよく見ると、ちゃんと4枚の花びらを広げているが、ご飯粒の半分くらいの大きさである。

 花にもいろいろある。ただ見ただけでは花と見えないくらい小さいが、このオリーブの花もよく見ればやはり花である。

 今日は、ともすれば見落としてしまいそうなものに目をとめてみた。過去何年も庭に植えてありながら、今日私は初めてこの花を認めた。

 このように植物に対してだけでなく身近な周りの人に対しても、漠然と見ていて見過ごしていることは多いような気がする。

 「あっ、この人こんないいとこあったんだ!」、新しい発見をしてみたい。
(写真は、咲き始めた「オリーブの花」)

「gooトップ」

2007年05月27日 | 生活・ニュース
 毎朝起きるとダイニングテーブルの椅子に座り、180度向きを変えて背中のパソコンを開くのが習慣となっている。

 今朝(26日)、いつものようにまず私のブログを開き、前日のアクセス数をチェックしてみて驚いた。

 このところ毎日100ip前後で推移していたものが、何ということか436ipと4倍以上にも上っている。単に集計側の何かの間違いだろうと思った。

 続いて、入っているコメントを読んでみた。すると、今までお付き合いのない初めての人からのコメントが3通も入っている。

 それぞれが「gooのトップより転がりこみ~」「gooのトップからおじゃましま~す」とか「ピックアップからきました」と書いている。

 それを読んでも何のことかピンと来ないまま、コメントに返事を書いていた。書き終わって私のブログを見ているとき、横の欄に「gooトップ」という項目があることに気がついた。

 これをクリックしてみると、画面の上の方に「ウエブ・ブログ」という項目がある。更にこれをクリックすると「おすすめブログ」という欄があった。
 
 「何日かおきにgooのスタッフがブログを巡回し、みなさんにオススメしたい一押しの楽しいブログをご紹介していきます。是非、選ばれたブログに訪れてみて、コメントしたりトラックバックしてコミュニケーションを楽しんでくださいね」と書いてある。

 不思議なことにこの欄に、24日に私がブログアップした「ブルーベリー」が選ばれていたのである。これを見た人が「gooのトップから来ました」と書いていたことがやっと理解できた。

 「ブルーベリー」が、そんなに面白く楽しいブログだったとは自分でも思ってはいない。多分、サッカーのtotoくじと同じように、コンピューターが選んだのでないかと思っている。

 明日からしばらく、この「gooのトップ」を追跡してみよう。本当に一押しのものが紹介されているのかをこの目で確かめてみたい。 

 それにしても、多くの訪問者があったことは、理屈抜きで嬉しい1日であった。
  (写真は、gooトップの「おすすめブログ)

トリオ・ステレオ

2007年05月26日 | 生活・ニュース
 午前中は、昨夕からの梅雨のようなうっとうしい雨が降っていた。廊下を見ると、どこから入ってきたのかナメクジが1匹這っている。

 梅雨はもうそこまで来ているように感じた。こんな日は気の効いた音楽でも聴きたくなる。ふと昔よく聴いたレコードのことを思い出した。

 2階の南向きの部屋には、セパレートのステレオがオブジェのように置いてあり、ここ20年間ほとんど使ったことはない。

 CDやラジオを聴く時には、別な部屋にミニコンポがあり、もっぱらこれを愛用しているからだ。

 旧友を尋ねるような気持ちでそのステレオの部屋に入った。TRIO ST-8000と表示された横幅1.9m、高さ67cm、奥行き44cmの大きさのものがある。

 昭和42年ころ、十数万円で買ったことを覚えているが、月給の数か月分にも相当した。ともかくも高い買い物であった。

 そのスイッチを入れてみた。ラジオはちゃんと聞こえる。FMは、丸めていた専用のアンテナを伸ばしてやると、ステレオ放送と同調して音楽が聞こえてきた。

 プレーヤーはゴムのベルトドライブ方式だ。数年前にこのベルトが切れたため、接着剤を使って手作りしたものを取り付けているが、長さが適切でないため回転数が少し遅い。

 昔買ったレコードをかけてみた。よく聴いていたウェルナー・ミューラー管弦楽団のコンチネンタル・タンゴが心地よく流れてきた。レコード盤に傷があり、時々針が飛ぶが、それはそれでレコードらしくていい。

 今度広島に行った時に、正規のゴムベルトを買い求め、正調のコンチネンタルタンゴを、黄色のニー・チェアーに座り、コーヒー片手に聴いてみたい。

 年代物には年代物のよさがある。年では負けない私も、このステレオに負けていられない。隠していた年代物のよさを、じわり出してみるか。
 (写真は、40年前に買った「トリオのステレオ」)