川西に「水西書院」 (すいせいしょいん) という建物があることは知っていたが、どこにあるのかも知らず、今まで行ったこともなかった。
宇野千代の小説に「水西書院の娘」というのがあり、由緒ある建物だとは思っていた。
ある人から、ここの庭にある桜も見事だと聞いたことがあった。我が家から5km、天気もよし。自転車に乗って出かけてみることにした。
その前に、ネットで予備知識を仕入れてみた。「1886年 (明治19年) に建造され、旧藩主吉川家の居宅として使用された。その後は吉川家の別邸となっていたが、現在建物は岩国市の所有となっており、利用がある時のみ開放される。2000年 には岩国市の登録有形文化財となっている」という。
臥竜橋を渡ると直ぐ左に折れ、錦川の土手に植えてある桜並木を見ながら500m下る。土手の桜はまだ2分咲きか。
岩徳線のガードをくぐると、目の前に長い石垣を構えた真っ白い塀が見える。ここが「水西書院」であることは、誰が説明してくれなくともそれと分かる。
宇野千代は「水西書院の娘」の中で「町の中央を流れている大きな川の西側の淵にある、町で一番眺望の好いところ、と言われる箇所に建てられた」と書いている。
なるほど、正面は北側を向いていて、2階からは錦川や城山を望み、錦帯橋まで見渡すことができるだろう。
敷地に入ることは出来ないが、広い庭に1本の大きな桜の木があり、今は7分くらいの咲きぶりであった。
訪れる人は誰もいない。その静かさが又いい。塀の周りを行き来していると、直ぐ傍を錦川清流線のディーゼルカーが1両、ガタゴトと気だるそうな音を出して走っていった。
錦帯橋界隈とは趣を変え、人知れず塀の中でひっそり静かに咲く桜も一興である。どこの世界にも1匹狼のようなやつがいる。
道すがらの土手の桜といい、水西書院の桜といい、城山の遠景といい、私お奨めのスポットが、彗星のごとく又1つ増えた。
(写真は、満開間近の「水西書院の桜」)
宇野千代の小説に「水西書院の娘」というのがあり、由緒ある建物だとは思っていた。
ある人から、ここの庭にある桜も見事だと聞いたことがあった。我が家から5km、天気もよし。自転車に乗って出かけてみることにした。
その前に、ネットで予備知識を仕入れてみた。「1886年 (明治19年) に建造され、旧藩主吉川家の居宅として使用された。その後は吉川家の別邸となっていたが、現在建物は岩国市の所有となっており、利用がある時のみ開放される。2000年 には岩国市の登録有形文化財となっている」という。
臥竜橋を渡ると直ぐ左に折れ、錦川の土手に植えてある桜並木を見ながら500m下る。土手の桜はまだ2分咲きか。
岩徳線のガードをくぐると、目の前に長い石垣を構えた真っ白い塀が見える。ここが「水西書院」であることは、誰が説明してくれなくともそれと分かる。
宇野千代は「水西書院の娘」の中で「町の中央を流れている大きな川の西側の淵にある、町で一番眺望の好いところ、と言われる箇所に建てられた」と書いている。
なるほど、正面は北側を向いていて、2階からは錦川や城山を望み、錦帯橋まで見渡すことができるだろう。
敷地に入ることは出来ないが、広い庭に1本の大きな桜の木があり、今は7分くらいの咲きぶりであった。
訪れる人は誰もいない。その静かさが又いい。塀の周りを行き来していると、直ぐ傍を錦川清流線のディーゼルカーが1両、ガタゴトと気だるそうな音を出して走っていった。
錦帯橋界隈とは趣を変え、人知れず塀の中でひっそり静かに咲く桜も一興である。どこの世界にも1匹狼のようなやつがいる。
道すがらの土手の桜といい、水西書院の桜といい、城山の遠景といい、私お奨めのスポットが、彗星のごとく又1つ増えた。
(写真は、満開間近の「水西書院の桜」)