「お父さんは、帽子が似合わないわよねぇ」。どんな帽子をかぶってみても、奥さんからいつも言われる言葉であるが、私自身、似合う似合わないにかかわらず帽子をよくかぶる。
持っているものの中で一番なじんでいるものはキャップで10個以上も持っている。庭仕事用には昔ながらの麦わら帽子。軽くてつばが広く通気性もあって夏の強い日差しを避けるにはこれ以上のものはないが、ちょっとした外出時にかぶるのははばかれる。
先月、東京スカイツリー見物に出かけた際、あまりの暑さを避けるため仲見世で安い帽子を買った。白い中折れ帽子である。網目状に作られていて涼しく、旅行中大変重宝した。これをかぶった記念写真を見ると、どこかヤシっぽいというか、きざっぽくも見えるところは否めなく、顔見知りの多い地元でこれをかぶって出歩くには少し勇気がいりそうである。
夏場、自転車に乗ってちょっと出かける時などにかぶるのに、いい日除け帽子はないものかとネットで調べていると、いいものを見つけた。「サファリハット」である。やや厚めの木綿布製で、つばが広くあご紐のついた帽子である。
海、山、川、場所やスタイルを選ばず活躍する機能性とデザイン性を両立させた帽子で、つばに取り付けてあるボタンをパチッと留めるだけで、カウボーイ風のテンガロンハットにも早変わりすると説明してある。よしっ、これにしよう。多くのメーカーが色々な色・デザインのものを売り出している。これだというものを選んで注文したものが届いた。
濃いグレイ。大きさも思っていた通りぴったり。かぶって鏡を見ると、今にもサファリへライオン狩りか地底探検にでも出かけるような出で立ちに見える。自転車にまたがると、とても図書館に出かけるようには見えないが、早速今日はこれをかぶって図書館へ本をカリに出かけてみよう。