写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

小鳥餌台

2004年12月24日 | 木工・細工・DIY
 昨日、野鳥のヒヨのために餌台を作った。夕方、りんごとみかんを大きく切ってその上に並べておいた。そのまま、日は暮れた。

 今朝、少し遅い朝食のあと、新聞を読んでいた。活字を追っている左眼の端に、瞬間何か動くものが入ってきた。

 萌黄色の小鳥が2羽、餌台でついばんでいる。初めての来客だ。つがいのようだ。待ってましたと、窓越しにデジカメを構えた。

 11倍のズームにすると、手ぶれする。三脚を持ち出す。ガラスの反射があって画像は白っぽくなる。しかし、やっと1枚が撮れた。

 黒目の周りに白い輪がある。めじろ夫妻だ。周りへの警戒が厳しい。突然近くの駐車場から、車が発車する大きな音がした。

 驚いたように、2羽が同時に飛び立っていった。それっきりだ。お昼前になったが、この夫妻、今日は昼食を抜くのだろうか。

 居ながらにして、妻以外を「待つ」という楽しみが、また増えた。
   (写真は、初めての来客)

捨てる髪

2004年12月24日 | 生活・ニュース
 歳を重ねるにつれ、頭の毛が少なくなっていくのが良くわかる。髪を洗ったあとのトニックが、瞬時も留まることなくたらりと額に垂れ落ちてくる。

 髪の伸びる速さも鈍ってきたようだ。散髪に行く頻度が以前より少なくなってきた。

 そんな折、隣町に大型のショッピングモールが出来たので、見物がてら出かけてみた。店に入るや、可愛い娘が笑顔で呼び止めた。

「十分間・カットのみ・千円」という声に、後学のため妻とふたりで入ってみた。清潔な上に愛想よく、早くて上手で激安だ。

 散髪に行く回数は減り、その上激安とあれば、将来年金が目減りしても、今まで通り小きれいに生きていける。これはいい。

 厳しいこの時代、「捨てる髪」だけでなく「拾う神」を見つけることが出来て、夫婦ともども「いい日、髪断ち」の一日だった。