写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

リアルト橋

2004年12月15日 | 旅・スポット・行事
 所用で、広島の日赤病院へ行った。広いロビーの正面に、横幅が2mもあろう大きな絵が掲げてある。

 題は「ベニスの大競艇」、二科会評議員吉野正明の作と書いてある。一見しただけで、「あっ、あの橋だ」と気がついた。

 2年前、一度は是非と思っていたベニスを訪れた。自由行動のとき、土地勘もないままサン・マルコ広場から、縦横に走る小路を抜けて行くと、突然大運河に出た。
 
 思いがけず、街の中心地リアルト橋のたもとに立っていた。アーチ型の古く大きな石橋で、観光のポイントでもある。

 ここでゴンドラの競争があったのだろうか。

 この絵の前に立っていると、短い時間ではあったが、ゴンドラーナが操る小船に乗って聴いたあのカンツォーネが、再び聴こえて来るような気がした。

♬ サンタ~ル チィ~ア ♬
  (写真は、絵画「ベニスの大競艇」)

中抜き

2004年12月15日 | 生活・ニュース
 一カ月おきの定期検診のため、広島へ行った。簡単な検査だが待ち時間は長い。やっと終わって、本通り街に買い物に出かけた。

 平日なのに、大きな買い物袋を抱えた人があふれている。人々の明るい表情に、やっと景気が戻って来たことが実感できる。

 ふと見上げると、前方に面白い看板が架かっているのを見つけた。「ナカヌキヤ」と目立つ大きな文字で書いてある。

 店の中に入ってはみなかったが、おおよその見当は付いた。流通の中間にある無駄を省き、商品を安く提供するということだろう。

 まさに、商売の努力の実態を、店の看板にしているのだ。今の世の中、会社も商店も、究極の合理化で必死に生き残ろうとしている。

 これら民間の努力比べ、国は果たしてどこまでやっているのだろう。頑張って欲しい。身近に、年金のこともあるし・・・
   (写真は、本通り「ナカヌキヤ」看板)