信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

南信濃巡り/道草仏岩

2014年05月10日 | 風景
連休後半は南信濃を巡ってきました。
今日は長門町の仏岩で里山歩きを楽しみました。


南信濃には長野県の伝統野菜のうち在来じゃがいもが数多く残されています。
旧清内路村、平谷村、売木村、天龍村、旧南信濃町、旧上村の各地域にです。
江戸の頃から作り継がれてきたとの説もあります。
まさに『奇跡のじゃがいも』と私は思っています。
今は芽が出始めたところでしたが、栽培地の雰囲気は十分に満喫してきました。




天龍村中井侍地区、切り立った斜面のお茶畑はまもなくお茶摘みが始まります。
眼下に望む天竜川から立ち上がる朝霧をいっぱい浴び、良質な茶葉が作られます。




ここは、信州遠山郷、旧上村下栗の私お気に入りのビュースポットです。
崇高な南アルプス聖岳を仰ぎ、急峻な地に馴染む人の強さと知恵を感じる場所です。




下栗の里の全景です。
つづら折りの坂道の合間に35度ほどの傾斜地で豊かな農作物が栽培されています。
ここで採れた、じゃがいも、こんにゃく、そばなどは『はんば亭』でごちそうになれます。
じゃがいもの名は「下栗二度芋」、白皮と赤皮の在来種が昔から作られています
下栗二度芋の味噌田楽は長野県の選択無形民俗文化財に指定されています。




長和町から白樺高原に向かう大門街道脇に仏岩への登り口があります。
以前は、知らないうちに通過してしまいそうでしたが、りっぱな標識が建っています。




頂上には、記銘のあるものでは県下最古で県宝に指定されてる宝篋印塔があります。
頂上の岩場での登頂バンザイは、足がすくんでとてもできませんでした。




山道沿いには「ヒトリシズカ」が花盛りで登山者を迎えてくれます。
写真を撮っていると、後から登ってきた方になんて言う花ですかと聞かれました
「ヒトリシズカ」というと、一人で静かに咲いている花かと思っていましたが・・・
ずいぶんとにぎやかに咲いていますね・・・名のイメージとの違いに困惑気味でした。




ヒトリシズカの花は珍しい形をしています。
葉は対生で2対が十字につき、節間が短いので輪生しているように見えます。
花弁はなく、花弁に見える白いブラシ状のものは雄しべの花糸で1小花に3本あります。
3本の花糸のうち中央を除く外側の2本の基部に葯がつき、熟すと黄色になります。
花糸の上にある白い玉が雌しべの柱頭で、その基部の丸い緑色の部分が子房です。




これは、我が家の庭の「フタリシズカ」です。(参考までに)
ヒトリスズカは開花期が1ヶ月ほど早く、4月の中旬に咲き終わりました。
茎の先に2本ないし数本の穂状花序を直立することからフタリシズカです。
白い花は、げんこつ状に見えますが、これは3個の雄しべです。
花糸は丸くなって背側を見せ、腹側に葯をもち雌しべを抱きます。




仏岩では「ハシリドコロ」も今が花の季節です。
葉が虫に食われていたので探すと、ニジュウヤホシテントウムシがいました。
ハシリドコロはナス科の有毒植物です。
じゃがいもなどナス科植物の害虫のテントウムシにハシリドコロの毒は効かないようです。


コメント
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