そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



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「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督作。
「アトミック・ブロンド」の長回しのことを調べていたら、長回しで有名だというこの映画のことを知った。
人類が全員不妊になり、子供が生まれなくなった近未来を舞台にしたディストピア映画だという。
その感想。

確かに長回しが素晴らしかった。
あまりにも自然に長回しが始まるので、そうと気付かないぐらいだ。
前半に1ヶ所、後半に1ヶ所、5分以上の長回しがあるのだが、そのどちらも「アトミックブロンド」級。
さすが「ゼロ・グラビティ」でアカデミー監督賞を獲った監督だけあって、映像へのこだわりがすごい。
その点だけでも素晴らしい映画だった。

その上、ディストピア映画として非常に良く出来ていて、2030年ぐらいのイギリスが舞台設定の話なのだが、過度に未来の技術描写や尖ったデザインなどをしていないのが逆に生々しく、本当に荒廃した未来のイギリスを見ているようだ。
映画としてもそこそこ面白くて、楽しめる。
身につまされるようなストーリーも良い。
星3つ。★★★

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イザベル・ユペール主演のフランス映画。
監督はポール・バーホーベン。
アカデミー主演女優賞にノミネートまでされた(「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーンに負けた)。
その感想。

想像していたのとだいぶ違う映画だった。
レイプ犯は誰なのかを追うサスペンスだと思っていたのだが、そうではなかった。
なんかもう人間関係がぐちゃぐちゃなのだ。
物語もグッチャグチャなのだ。
でもそれが全然イヤな感じの混沌ではなく、「映画ってこうだよね」という観客の思い込みを違う方にずらしていくというか、それが逆にリアリティを感じさせる原因だったりして、とにかく主人公の周りでいろんな人がそれぞれのいろんな人生を歩んでいて、人それぞれに事情がある、みたいな感想を持つに至った。
ある意味「スリー・ビルボード」に似ているかも知れない。
直感的に言うと「ガープの世界」みたいな感覚すらある。
そういう摩訶不思議なエロティックサスペンスだった(エロティック要素もサスペンス要素も実はそんなに含有していないのだが、総称するとエロティックサスペンスとしか言いようがない不思議な映画なのだ)。

星は2つ半。★★1/2
好きではない(笑)。

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