そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



大人のコンソメ

ポニーキャニオン


このホームページのキーワード「そこそこ」の由来になった番組のDVDがこれ。
テレビ東京で3年ぐらい前に放送していた深夜番組「大人のコンソメ」
見てた人、少ないかなぁ。

この番組が始まる際の構成会議で……
当時のテレビ業界は、過剰なCM前の引っ張りや、煽り文句が特に盛んな時期。
そんな中、いかに目立つ、面白い番組を作るか考えていたとき。
むしろ煽らない方が目立つんじゃないかって僕が言い出して、スタッフみんなが乗ってくれた番組のキーワードが、この「そこそこ」だった。

具体的には……
番組のアバンで、「今日は、そこそこ爆笑の新企画が!」
CM前のQショットで、「このあと、そこそこ面白い展開が!」
そんなバカげたナレーションを付けて、遊んでいた。
いいでしょ、この「そこそこ」って言葉の響き。

この「大人のコンソメ」のスタッフは、その後、コンソメメンバーの中からおぎやはぎの2人と劇団ひとりを使って「ゴッドタン」という番組をワンクール作り、めでたいことに4月から再び「ゴッドタン」はレギュラー番組として復活することが決定した。
今、ちょうどいろんな企画の収録をやっているところ。
イキのいいスタッフたちが、アラーキーな、いや違う、アナーキーな企画をガンガン撮っている。

残念ながら「そこそこ」は、「ゴッドタン」では使わないけどね、たぶん。

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今年の正月に離婚した僕だけど、僕だけでなく、最近、放送作家の離婚が多い。
有名なのは、だいたひかると離婚した北本かつら。
他にも先輩作家さんが1人離婚。
最近、さらにもう1人、有名な先輩作家さんが離婚したとか、しないとか、という噂を聞いた。

先日、4月から始まるテレビ東京の新番組「ゴッドタン」の会議終わり、かつらを車で送ったときのこと。
車中の会話は当然離婚後の生活のことに。
すると、2人の間に不思議な共通点があることが判明。

「離婚した男は、やたらと風呂に入る」

僕は、離婚したあと、むやみやたらと風呂に入っていた。
なぜか風呂に入っちゃう。
1人が寂しいのか、身体が冷えるのか、なぜだか、風呂、風呂、風呂。
追い炊き、追い炊き、追い炊きの繰り返し。
すると、おかしなことに、北本かつらも同じ現象に襲われていたらしい。

その後、別の特番の会議でこの話をしたところ、離婚経験ディレクターが「僕もそうでした」と証言。
チーフディレクターも「かつて大失恋をしたとき風呂にやたら入っていた」と証言。
なるほど、男は別れのあと、風呂に入るのか……

こうしてまた新たなトリビアが生まれた(←健作くんパクってごめんね)

「男は離婚すると、やたら風呂に入る」

かつらとは、ほかにも「最低な共通点」があったのだが、それはさすがにブログには書けないや。

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アレルエイド・サプリ青みかんの奇跡 120粒

アレルエイド


花粉症によく効くと、某テレビ局社員の間で静かなブームになっているのがこれ。
僕は花粉症じゃないですが、確かに効くそうです。
とはいっても、そろそろ花粉の季節も終わりかな。

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ジョー・ブラックをよろしく

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン


何度も観てしまう映画。
その一つが「ジョー・ブラックをよろしく」

3時間と長い映画だけど、そこで語られる「愛」や「死」が、何度観ても心に染み渡る。
主演のブラッド・ピットやクレア・フォラーニももちろんいい。
特に2人が出会う冒頭のコーヒーショップのシーンは、男女が恋に落ちる瞬間を自然に描き、秀逸。

しかし、一番いいのはアンソニー・ホプキンスだ。

愛を語る表情、死を間近に控え娘と別れる表情、死を覚悟する最後の表情……
どれを取っても「ああ、こんなおっさんになりたい!」「こんな風に死にたい」と思わせる。

また見なきゃ。

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ロング・グッドバイ

早川書房


僕が何度も読み返している本はほとんどない。
チャンドラーの「長いお別れ」と、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の2冊ぐらい。

そんな2冊に思い入れのある僕にとって、待望の、というか、奇跡の書籍が出版された。
チャンドラーの名著「長いお別れ」を、村上春樹氏が新訳した「ロング・グッドバイ」
早速購入して一気に読んだ。

かつて清水俊二氏が訳したものに慣れ親しんだ僕だけど、さほど違和感は感じなかった。
まぁ、僕としては古めかしい言い回しの清水訳の方が、ハードボイルドっぽくて、好きと言えば好きなんだけど。
清水訳でも村上訳でも、私立探偵フィリップ・マーロウは、マーロウに変わりなく、相変わらずの格好良さ。
まさにハードボイルドここにあり、といった名著。
原文に忠実に訳している分、村上訳の方が一部分かりにくい部分があるかも知れないが、言葉の選び方がとても現代的でスマートになっている分、読みやすさではこちらに軍配が上がると思う。
この本を読めば、いかに村上春樹氏がチャンドラーに強い影響を受けているかが分かるはずだ。

そして、僕は、村上訳に何か決定的な物語上の違いを感じた。
そして、ある書評を読んで、その答えが分かった。

この本の原題は「The Long Goodbye」だ。
そして清水俊二氏はこれに「長いお別れ」という邦題を付けた。
この「お別れ」という言葉が選ばれたのが盲点だったのだ。

僕はずっとタイトルの「長いお別れ」とは、親友だったフィリップ・マーロウとテリー・レノックスの2人に、物語の最後、決定的な形で訪れる永遠の別れ、そのことを差しているものだとばかり思い込んでいた。
しかし「Goodbye」は、本来「さよなら」の挨拶を意味する。
つまり「長いさよなら」が実は意味合い的には正しいのだ。
それは「さよならを言うまで長くかかる」という意味だったことが、村上訳で分かった。
「マーロウは、レノックスにさよならを言うまでに、長い時間がかかった」……という物語だったのだ。

もちろん「さよならを言うまで時間がかかる」という意味と、「2人に永遠の決定的な別れが待っている」というダブルミーニングで「The Long Goodbye」というタイトルをチャンドラーが付けた可能性は高い。

とにかく、男なら、一生に一度は読むべし。
マジ、ほれぼれするほど、格好いいよ。

464ページで泣け!
ラストで唸れ!
そして、そのほかのチャンドラー作品も一気に全部読むべし。

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