ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年8月21日。ウクライナ侵攻から545日目

2023-08-21 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年8月21日。
 
 在ベラルーシ米国大使館は、アメリカ市民に対して、即座にベラルーシを退避すべきとの警告を出しました。
 リトアニア政府が8月18日、ベラルーシとの2つの国境検問所を閉鎖したことが理由だそうです。まだ4箇所の検問所が開いているのですが。
 リトアニアとラトビアとの残りの国境検問所を経由するか、飛行機で発つことを検討するようベラルーシ在住のアメリカ人に呼びかけています。
 リトアニア・ラトビア・ポーランドの政府は、ベラルーシとの国境検問所をさらに閉鎖する可能性があるとしています。
 さらにアメリカ国民はベラルーシから陸路でポーランドに入国することは許可されておらず、ロシアやウクライナには渡航しないよう警告しています。

 現時点ではラトビアとは2カ所の検問所が開いています。

 今日、リトアニア政府は、ベラルーシに渡航しないように、自国民に強く勧告しました。ベラルーシ滞在のリトアニア人には、既に退避勧告が出ています。
 しかし、ベラルーシ政府側はリトアニア・ラトビア・ポーランドの3国からベラルーシへは、90日間以内のビザ無し入国を認めており、逆にどんどんベラルーシへ入国するよう宣伝しています。時折、国営ニュースで、今月はこんなに多くの隣国人がベラルーシに入国した。ベラルーシ国境近くの商店で食料品を買い込んでいる、一番人気なのは塩。隣国ではそんなに塩が高いらしい。物価の安いベラルーシへ買い出ししている。・・・などと報道しています。
 塩のような生活必需品が高いからわざわざ大勢の人がベラルーシへ買いに越境してくるなんて、その国の経済はどれだけ混乱しているのか? それに引き換えベラルーシ経済は安定していますよね、と言いたいわけです。

 しかし最近、ベラルーシに滞在、あるいは入国しているリトアニア人に対して、ベラルーシ当局による「攻撃的、かつ挑発的な行動」が増えているとシェンゲンビザ・ニュースが伝えました。
 例えば、リトアニア国民は捏造された罪状によって不法勾留される危険性がある。
 国境検問所で、当局への協力を強制する脅迫や、心理的な圧力などを含む尋問を受けている。
 リトアニア内務省によると「国境での尋問中、スマート・デバイスが旅行者から奪われる。電話、コンピューター、連絡先、通信、その他の情報がチェックされ、それらは後に旅行者に対してだけでなく、旅行者の家族、親戚、知人に対しても使用される可能性がある」だそうです。

 戦争中なので外国人へのチェックが厳しくなっているのは当然でしょう。しかし、ベラルーシは入国するのは大歓迎なのです。ベラルーシ国営ニュースが言いたいことと、シェンゲンビザ・ニュースが主張したいこと、この両方を客観的に理解して判断しなくてはいけません。

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