ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第73回」

2008-03-22 |   ビタペクト配布活動
 3月20日にビタペクト2と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村での第73回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト2を12個、そして「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2は合計1468個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1110部となりました。
  
 今回で通算83目のビタペクト2の配布となりました。
 のべ人数になりますが、現時点で1468人分のビタペクト2、そして1110家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(ビタペクト2を開発、製造、販売しているベルラド研究所のサイトはこちらです。)

http://www.belrad.nsys.by


 今回、2家族がゴメリ(チェルノブイリ原発から約140キロ)から来ており、お話を伺いました。

(家族A)
 この家族は3回目の保養滞在でした。
 1回目の滞在は2003年7月です。そのときのご報告はこちらをご覧ください。
HP「ベラルーシの部屋 チロ基金の活動報告」チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第5回」)
 2家族のうちのゴメリ州から来た家族のほうです。

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/2003/no5.html


 2回目の滞在は2006年3月です。そのときのご報告はこちらをご覧ください。
HP「ベラルーシの部屋 過去ログ 2006年3月」チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第43回」(家族A)

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/index.html


 3回にわたる放射能測定値の結果はこのとおりです。2003年、2006年、2008年の結果順です。○印がついている子どもにビタペクト2を渡しました。

母親  11ベクレル  → 14ベクレル○ → 13ベクレル 
長男(18歳)26ベクレル○ → 28ベクレル○ → 26ベクレル ○
長女(16歳)19ベクレル○ → 27ベクレル○ → 28ベクレル ○
次男(14歳)22ベクレル○ → 27ベクレル○ → 26ベクレル ○
三男(11歳)31ベクレル○ → 24ベクレル○ → 13ベクレル
次女(10歳)36ベクレル○ → 20ベクレル○ → 42ベクレル ○
四男 (7歳)35ベクレル  → 30ベクレル○ → 49ベクレル ○
甥 (13歳)          24ベクレル○ → 36ベクレル ○     
姪  (7歳)(今回が初めての保養滞在)       35ベクレル ○       
甥 (11歳)(今回が初めての保養滞在)       34ベクレル ○

 長男は高血圧、長女は低血圧に悩んでいるそうです。長女は不整脈のほか、心臓が弱いそうです。
 長女は1年前、舞踊学校に入学したのですが、すぐに体調不良を訴え、1年もたたないうちに、ドクターストップがかかり、退学したそうです。そのほか、甲状腺の肥大も見られますが、ここ3年ほど海外保養に行かなかったら、肥大した、とお母さんは話していました。
 三男と次女は1年前と2年前にイタリアへ保養に行き、元気になって帰って来たということでした。
 ゴメリに住んでいる子どもたちは今でも優先されて、海外へ保養に行っており、この兄弟たちも四男を除き、海外保養に行ったことがある、と話していました。主にイタリアやイギリスですが、イタリアは病気治療は行われなかったが、イギリスでは虫歯の治療をしてくれた、ということでした。

 この結果を見てみると海外保養に複数回行っているにもかかわらず、値が高めなので、ゴメリに住んでいる場合、ビタペクト2は1年に1回以上は飲むほうがいいのでしょう。しかし実際問題として、なかなか実現は難しいものです・・・。

 
(家族B)

 この家族も3回目の保養滞在となりますが、1回目の滞在は1998年で、ビタペクト2の配布活動開始前ですので、体内放射能値の測定などは行っていません。
 2回目の滞在は2006年3月です。今回いっしょに滞在した(家族A)とそのときもいっしょに滞在しました。そのときのご報告はこちらをご覧ください。
HP「ベラルーシの部屋 過去ログ 2006年3月」チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第43回」(家族B)

http://belapakoi.s1.xrea.com/logs/2006/index.html


 
 この一家にも6人の子どもがいますが、そのうち3人の子どもとお母さん、そして姪っ子と甥っ子が保養に来ていました。
 体内放射能の測定結果はこのとおりです。2006年、2008年の測定結果の順です。○印の子どもにビタペクト2を渡しました。甥と姪はゴメリ州ブダ・コシェリョボに住んでいます。

母親 21ベクレル○ → 14ベクレル
女子(17歳) 23ベクレル○ → 12ベクレル
女子(11歳) 28ベクレル○ → 41ベクレル ○
男子 (4歳) 27ベクレル  → 33ベクレル ○
姪 (12歳) 24ベクレル○ → 19ベクレル ○
甥 (15歳) 27ベクレル○ → 29ベクレル ○

 前回、次男は1歳半だったので、ビタペクト2は渡していません。
 11歳の次女は2006年に会ったときは元気だったのに、今は心臓病を抱えているそうです。放射能値も高く、心配ですね。
 そのほかの子どもたちも風邪をよくひく、ということでした。前回うかがったときも同じことを話していました。やはり放射能のせいで免疫力が落ちているのでしょうか。
 
 今回も子ども達に折り紙や竹とんぼ、日本のカレンダー(もう3月ですが・・・)などをプレゼントしました。
 折り紙は子どもたちは得意で、家でも折り鶴をたくさん作ってモビールにしてかざっているそうです。すごいですね!(日本人が住む我が家にはない・・・)(^^;)

 最後になりましたが、ビタペクト2の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、竹とんぼやカレンダーなど子どもたちへのプレゼントを寄付してくださった方々、またバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
 多くの方々に支えられて、この活動が続いています。ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。