自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

谷津田

2008年04月28日 | 町田里山
尾根を降りると谷津田があります。両側を尾根に挟まれた、狭い田んぼが続きます。雨が降れば水が、そして土やさまざまな栄養物質が流れ込んで来ます。こういうところで出来る米はおいしいのではないかと思います。田んぼには水があってオタマジャクシがおり、カエルの卵もたくさんありました。畦道をあるいていたらキアゲハやスジグロシロチョウが飛んでいました。「ああ、こういうことを生物多様性の豊かさというのだな」と思いました。
 ところで畦道といいましたが、地元の方におもしろいことを聞きました。道路のヒエラルキーです。農道というのはいわば公道で、だれでも大手を振ってあるける道ですが、そこからの支道である畦になると関係者しか歩けないのだそうです。不幸があると、二人連れで報告するのだそうですが、そのとき農道から畦におりるくらいのところに二人が現れると、田んぼ仕事をしていた人はそれを察して、自分から農道のほうに行くのだそうです。ただ、近道などに使うのはかまわないのだそうですが、畦のさらに枝道である「クロ」は田んぼの持ち主しか歩けないのだそうです。それは土足で茶の間に上がるような、たいへんに無礼なことなのだそうです。
 私たちには大小の「道」の区別がつきません。きっと土足侵入をする失礼をしているのだと思います。学生に「いいこと悪いことを考えて行動しなさい」ということがありますが、そのまま自分に言われたようでした。



谷津田 2008.4.15 町田市小野路
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