バラしたものを戻すのが骨格標本ですから、戻しました。つまり骨を背側甲羅につけ、腹側の甲羅でフタをしました。
首、前肢、後肢はポイントを針金で縛り、それを甲羅に小さな穴を開けて針金を通してつけました。首には柔らかい針金を入れています。
改めてカメって特殊な進化を遂げた動物だと思いなした。思えばヘビも同じ爬虫類、お互いに特殊化して似ても似つかない動物になったものです。
さて、孫ですがこの標本を大いに気に入ったようです。墓を作って埋葬するか、標本にするか、深く考えた様子だったそうです。標本を見ればまた悲しくなるかなあ、でも土に埋めるのもなあ、と迷いに迷ったそうです。動物の死に直面することは避けられないことで、それをどう体験するかは大切なことだと思います。今回のことが、柔らかい心にどう影響したか。生物学者の祖父を持ったので、感情的ではなく、標本にするという行為をする大人を見たことになります。