リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

S.L. ヴァイス:メイキング・オブ・ミッシングパート(17)

2020年10月15日 15時02分34秒 | 音楽系
第二楽章51小節目から終わりまでです。



50小節目からつづく、テーマの連発?が続き曲を盛り上げます。もちろんバスは動いていますので、ハーモニーは刻々と変化していきます。とてもギャラントな感じが強い箇所ですが、一方でバスは通奏低音の役割を放棄していないところが、ヴァイスの時代を感じさせます。新しい時代に移りつつありますが、まだ古い時代の香りをのこしている、そんな時代です。



曲は55小節目で終わります。リュートパートは55小節目の2拍目以降は休符がついていますので、その休符の部分にヴァイオリンのメロディが入ることはありません。ちょっと斬新な感じに、ヴァイオリンとリュートが同時に終わらない形にしてみました。54小節目でヴァイオリンがテーマの第1モチーフを奏でそれを引き継ぐ形でリュートが同じモチーフを弾きフーガを終えます。

さて次回は第二楽章のまとめです。

(つづく)