リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

携帯ぎらい

2011年02月15日 12時42分35秒 | 日々のこと
私は電話が嫌いなので、一応携帯は持っていますが、普通まず使うことはありません。使うときはものすごく緊急のときか、こっちの都合だけでかけるときとか、家内のアッシーをするときくらいです。

もちろん固定電話も嫌いで、基本的に電話を使うことは最小限にしています。10何年か前の口癖は、仕事の用件はメイルか手紙でね、でした。某出版社から電話がかかってきたときなんかは、偉そうに、「メイルじゃないだめよん」なんて言ったりしていました。

今携帯をほとんど使うことがないのは、もともとの電話嫌い加えて、携帯電話が出始めた頃、携帯を使っていた人は、ヤのつく業界の人とかなんか怖い感じの人が多くて、イメージが悪かったせいもあります。私は新しいもの好きなので、今ではWiMaxでモバイルインターネットなんかをしたりしていますが、電話はしないので、iPhone4ではなく、iPod Touchを買ったりしています。

6年前にバーゼルから帰ってきたときにちょっと驚いたのは、電車の中で携帯を眺めている人がすごく増えたことです。たった2年ちょっとの間に様変わりです。たぶんこの頃に急速に普及したんだと思われますが、それとともに、学校でも携帯がらみのいじめなんかが出始めます。

携帯が普及したがために、出なくてもいい問題が出てきたり、もともとあった問題がさらに拡大してしまった感じです。商売なんかではとても重宝するんでしょうけど、少なくとも小中高生には不要でしょう。10年くらい前までは、別に携帯がなくても友達をつくるのに何の支障もなかったわけですから。でも普及しちゃったものは仕方がないので、学校では対処しなければなりません。でも携帯がらみの問題は出るわ、携帯とのつきあいかたの教育もしなくてはいけないわで、学校の先生はますます大変なんでしょう。同情いたします。

大相撲の携帯メイルがらみの八百長事件も、もし携帯がなければ、昔ながらの方法で八百長をやっていて、多分ばれなかったのに、なんて言いませんが、メイルの解析に半年くらいはかかる場合もあるといいます。ということは秋場所くらいまでは、相撲が見られないということになりますが、解析技術的な限界もからんでいるので、いたしかたありません。

昨今の各人ひとりひとりが携帯を持っている状況ではテレビのホームドラマも作りにくくなったといいます。Who are you? で始まる、ユーミンの「午前4時の電話」、あれは別れた彼が公衆電話から元カノに電話をかけてくるんですよね。すごく風情のある世界ですが、もう遠い過去の御伽噺です。携帯にお金をつぎ込むようになった若い世代はCDを買わなくなったし。その分CDを買わなくても済む代替手段を、違法合法も含めて、携帯(ま、この場合はインターネットでしょうが)は用意してくれています。

どうも世の中、携帯という魔物に振り回されすぎって感じです。携帯ってプラスとマイナスをはかりにかけてみると、どうもマイナスの方が多いような感じです。なんて感想を言ったりしていますが、電話こそしませんが、インターネットやWiMaxにはしっかりお金を使い、Pogo Plug がなんでそんなに早く売り切れるん?なんて文句をいいながら、どっぷりネットワークの世界につかっている私です。(笑)