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リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ルネサンス・リュート

2005年05月12日 04時26分55秒 | 日記
今週はルネサンス・リュートを弾く機会が多いです。2日前にアグニェシュカから電話がかかってきて、水曜日の中世アンサンブルの授業のときにアンサンブルをするので、リハーサルをしたいとのことでした。翌日にリハーサルをして、今日午前中の中世アンサンブルの授業で、彼女とドイツ人のマルク、そして日本人のYさんも加わり演奏しました。そのあと、エルナンに頼まれていたトニーのレッスンの伴奏。エルナンとは昨日もエヴリンのレッスンにつき合いました。
今日のトニーのレッスンは、実は密かに楽しみにしていました。以前書きましたが、前のエルナンのレッスンのとき、すごく厳しいことを彼に言っていましたから、今回はひょっとしてエルナンはあきらめるのではないかなとさえ思っていました。でも彼は執念の人ですね。(笑)あれからしっかりがんばっていたようで、今回のレッスンのリハーサルでは前のときより、いろんな面でかなり改善されていました。昨日のエヴリンのレッスンのとき、彼女が「トニーの前では、ここをこういう風に歌うのよ」なんてアドヴァイスしてたので、多分エヴリンとトニーの間でエルナンのことが話しに出ていたのかも知れません。

「エルナンはどうも迷ってるみたいだね。昨日のレッスンできびしいことをいっちまったよ」
「ハニー、彼はとても熱心に私の所で勉強しているのよ。もう少し励ましてあげてくださいな」
みたいな・・・(笑)

今日のトニー、前とうってかわって上機嫌、いつものトニー節全開でした。エルナンのがんばりが伝わったんでしょうか。やはり、エヴリンの一言があったのかな。あ、それに私のリュートも歌いやすいようにピッチを少し下げておきましたし。

実は今週の金曜日に、トニーのクラスの発表会があって、エルナンはトニーの人選からはずれていたので、内心ほっとしていました。バロック・リュートに専念したい(本当はこっちの方が専門です)ですから。でもレッスンの終わりにエルナンがトニーに懇願したら、なんとトニーはオーケーを出しました。ということは私も弾くわけですね。明日はボブの中世リュートのレッスンで、そのあとリハーサル、今夜は授業の準備。トホホ、またバロック・リュートを弾く時間が・・・なんて言っていてはいけませんね。エルナンを応援してやらなきゃね。


(始めて読まれる方のための主な登場人物紹介(笑))
アグニェシュカ→ポーランド出身の学生、ソプラノ。主に中世の曲の伴奏をさせてもらっています。
エルナン→出身は、どこだったっけな、ラテン系の国出身の学生。男性のソプラニスト。ダウランドの伴奏をさせてもらっています。
トニー→アントニー・ルーリー。リュート奏者、指揮者。イギリスから客員で来ているスコラの先生。
エヴリン→エヴリン・タブ。ソプラノ。同じくイギリスからきているスコラの先生。