リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ギタークラスの発表会

2005年01月17日 04時40分48秒 | 日記
今年に入ってはじめてのカステッロアンサンブルでした。さすがに今回はメイリングリスト開設のおかげで、連絡が行き渡り、遅刻や行き違いはなしです。二人を超えたグループの連絡にはやはりメイリングリストは便利です。三声のソナタもそれなりに形になってきました。リハーサルが終わって、カフェの広告を見ていたら、ちょうどギターの発表会(ヴァルター・フェイブリのクラス→スコラではなくて併設のムジーク・アカデミーのクラスです)が始まったところなのでいってみました。こういうのは結構5分くらいは遅れるのでちょうどいいころかなと思って会場のKleinersaalへ行ってみましたら、残念ながら時間通り始まっていて1曲目の、ヴァイスのファンタジーとフレスコバルディのアリアと変奏は終わっていました。ヴァイスの曲をギターで最近はどういうふうに弾いているのかが興味があったんですけど、残念。同じく会場に遅刻してきた、リュート科の生徒、クリシュナといっしょにドアに耳をあてて聞いていました。
プログラムはあとピアソラとバッハでしたが、特にBWV998とシャコンヌを弾いたエルンストは上手かったですね。すごくしっかりしたテクニックで均整のとれたタッチでした。バッハとかそれ以前の音楽の難しいところのひとつは、タッチのつぶをどうそろえるかということでして、アポヤンドをつかったり、左手のテクニカルスラーの頭にアクセントを付けて弾くとぶちこわしになります。彼は周りにスコラの学生がいっぱいいるためか、そのあたりのソリューションがきちんと出来ていて、ちゃんとバッハになっていました。もっとも細かいところは言えばきりがないですけどね。でも日本では(私の知る限り)バッハの演奏に限っては30年前とそんなに変わらない感じ、というかそもそもバッハを弾かない!ですが、こっちではちゃんとバッハが弾ける人が育ってきているんだなと感じました。