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『はじめての構造主義』(読書メモ)

橋爪大三郎『はじめての構造主義』講談社現代新書

知人から「構造主義が大事だ」と言われたので読んでみた。

構造主義というと、人類学者のレヴィ=ストロースだが、彼に影響を与えたのが言語学者のソシュール

ソシュールは、人種や文化の違いに関係なく「人間の言語構造が似ている」ことを指摘した人。

博士論文をまとめるのに困っていたレヴィ=ストロースは、この理論を人類学に応用し、「人間がなぜ親族というまとまりを作って生きているか」という問題を考えた。

その答えは「女性(という価値あるもの)を交換するために親族はある」という理論である。

という具合に、本書は大変わかりやすく書かれているが、それでも途中からこんがらがってきて、「わかったようで、わからない」状態に陥ってしまった。

そんな中、構造主義の本質を指摘したのが次の箇所。

「レヴィ=ストロースの語るところによれば、構造主義には三つの源泉がある。マルクス主義、地質学、それに精神分析。これらに共通するのは、目に見える部分の下に、本当の秩序(構造)が隠れている、と想定している点だ」(p. 206)

ざっくりとした説明だが、やっと構造主義の考え方が腑に落ちた。
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