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『よしきた、ジーヴス』(読書メモ)

P.G. ウッドハウス(森村たまき訳)『よしきた、ジーヴス』国書刊行会

舞台は第二次世界大戦前のイギリス。ちょっとずれてる若き主人バーティと、有能な執事ジーヴスが織りなすドタバタ喜劇。

本書で起こるのは「親戚や友人の恋愛問題のこじれ」なのだが、この問題を悪化させるバーティと、解決するジーヴスというのが基本的な流れである。

ちなみに、ジーヴスは執事なので、「はい、ご主人様」が基本的な返答なのだが、

「はっ?ご主人様」
「はいっ?ご主人様」
「ご主人様?」


と微妙に反対意見を表明するところがおもしろい。

本書には「プライドは高いが無能な上司」を上手く操るためのヒントが隠されているように感じた。

ちなみに、本書が刊行されたのは昭和9年だが、古さを感じさせないところがさすがである。

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