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『花』(映画メモ)

『花』(2003年、西谷真一監督)

脳に動脈瘤ができた銀行員の野崎(大沢たかお)は、手術したら記憶が無くなる危険性があると言われたため、会社を辞めて自暴自棄になりかけていた。そんなとき、東京から鹿児島・指宿市まで国道をドライブする運転手のバイトを頼まれる。

依頼主である弁護士の鳥越(柄本明)は、30年前に離婚した奥さんが入院していたホスピスまで遺品を取りに行くという(ルートは新婚旅行と同じ道)。はじめはぶっきらぼうだった鳥越だが、徐々に野崎との友情のようなものが芽生え、元奥さんとの秘話が明らかになる、というストーリー。

あまり期待していなかったが、感動した。

それはたぶん、役者が上手いからだろう。柄本明、大沢たかおの実力ははわかっていたが、若い時の野崎役の加瀬亮、奥さん役の牧瀬里穂が良かった。当初、大根役者のように感じた牧瀬里穂の演技が、後半になって「沁みて」きた。

野崎と鳥越のドライブと、新婚旅行の思い出がパラレルで進むという、ややベタな演出が、見ている側の記憶を呼び起こす。

本当に愛する人を見つけたら、その人の手を離したらダメだ」という鳥越の言葉が響いた。







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