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前提条件を見直す

カシオ計算機の柱は、計算機と時計。この2つは、二ケタの売上高営業利益率を誇る。

そのヒミツはSCM(サプライチェーン・マネジメント)にある。

しかし、2003年に導入した当初は、需要や生産の急激な変動に対応できず、在庫の山を築いていたという。

こうした失敗から学んだカシオは、すべてをコンピューターに頼るのでなく、人の判断による微調整を加えるようになった。コンピューターがはじき出す生産計画は、多くの前提条件があり、この前提が狂うと在庫がたまったり、欠品が生じてしまうからである。

カシオは、販売現場から上がってくる売上データ、部材の発注状況、変化する向上の状況を把握しながら前提条件を見直すことで、SCMの精度を高めている。

イノベーション(新しい取り組み)を導入した企業は、それを独自にカスタマイズすることで初めて自分たちのノウハウにすることができる。

強力なノウハウを生み出すためには、ITだけに頼らず、人の力を加味することが大切なのだろう。

出所:日経産業新聞2008.12.4
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