みどりの野原

野原の便り

6月9日 ホタルのお話

2012年06月09日 | Weblog
今日の講演のテーマは「ホタル」
ホタルはもう飛んでいるらしいが、今年はまだ見ていない。

お話は「白砂青松」は自然の姿か?という問いかけから始まった。

山には松だけ(山の木を利用し過ぎ)その結果、砂が海岸に流れ出た姿。と言われた。そうか~。いきなりパンチ。

次に、唱歌「ふるさと」「ウサギ追いしかの山 コブナ釣りしかの川」の歌
昔は山の近くに人が手を入れて維持している草原があった(ウサギの生息環境)
田んぼの近くには人が作った水路がありコブナも棲めた。

カ(藪蚊)・ゴキブリの話も出てきて、あ。そうか。カもゴキブリも生き物だったと気付く。

竹の利用が盛んでたくさんの切り株に雨水が溜まり、家の前には防火用水が置かれていたりで蚊が多かった昔。竹の利用が減り、防火用水もなくなり、蚊は減り、網戸などで家へ入ってくるのも減った今。

同様に生き物が増えたり減ったりするのには人間が大きく関わっているのだ。

いよいよホタルの話になった。
世界に3000種、日本に50種のホタルがいると言うが、大半は陸生で、大半は光らない。また昼行性のものも多い。ゲンジボタルやヘイケボタルはその中の変わりものらしい。

ホタルは昔に比べて減ったと言われる。水が汚れたから?

①幼虫の棲みかとなる隙間のある砂礫の川底・適度な流れ・餌のカワニナ。 
②蛹になるための繭を作る柔らかい土のある場所。
③成虫の環境 交信のための暗い場所(水路を枝が覆い過ぎはダメ)・低い橋は移動の障害になる・卵を産む適当な場所・岩の下面など)
①②③のどれが欠けてもホタルは棲めない。

長年の調査から、三面張りになり幼虫の暮らす場所や蛹室を作る場所や産卵の場所がなくなり、水の枯れる時もある農業用水路より、適度な流れのある市街地の水路の方がホタルに快適な生息場所を提供している時もあることなど。

減った理由は水質だけの問題ではないということだ。
生き物と人間の暮らしとの関係をあらためて考えさせられた。

ホタルを追って随分遠い所まで見に行っていた時期がある。乱舞も何か所かで見たこともある。
今年ホタルを見に行く機会があるかどうかわからないが、ホタルを見る目が変わるかも。

近くで乱舞が見たいなあ・・
コメント
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