作家の森崎和江さんの死亡記事です。炭鉱の歴史に興味があって、一時あれこれ古本を集めました。乱暴な時代の肉体労働の最たるもの、労働者酷使の象徴のような歴史、怖いもの見たさでもありました。写真集もいくつかあって、そのうちに有名な画集のあることも知り(山本作兵衛)、上野英信さんとこの人を知り、彼らは水俣の石牟礼道子さんにもつながると知るわけです。死亡記事に挙げられている「まっくら」「闘いとエロス」を持っています、アマゾンの古本市場はすごいことです。切羽(きりは)先山後山と言葉を知り、想像するのも難しいような過酷な現場で生きる人たちの物語です。一気に読めたのを思い出します。ちょうど最近に「火を産んだ母たち」という聞き書き本を読んでいることもあって、こういう人たちがいてくれて当時の乱暴な資本主義下のエネルギー事情は賄われていたという感慨です。搾取、なのでしょうがそんな概念では括り切れない人間の物語です。からゆきさんも読みました、人身売買の話です。日本では奴隷制度はなかったとよく欧米と比較する時に言われることですがこれは大ウソだそうで、秀吉がキリスト教を禁じたのはこの人身売買の事実を知ったからだそうです。これも事実を剔る読みものでした。合掌。
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