柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

常識

2018-02-20 08:23:19 | Weblog
エイズ訴訟はミドリ十字社(もうこの名の会社はなくなってますが)が輸入した血液製剤にウイルスが混入してて、それは事前にチェックできたことだとなって当時の厚生省の役人や血液学の権威などが追いまわされてましたね、あの事件で今をときめく櫻井よし子さんが登場したことでした。肝炎訴訟は昔の医療行政として当然になされていた学童への予防接種が原因とされて補償がなされてます。日本脳炎などの予防目的とともに肝炎ビールスを「接種」していたという結果です。私たちの時代は現代のように注射器の使い捨て(一人一本)なんてことはなくて、ガラスの注射器に針を付け替えて、一本の注射器で5人くらい順に射っていく、皆腕をまくって列を作って待っているのでした。これも、当時から感染経路として指摘されていたのに使い回しを続けた国の不作為が原因だとされた結果です。で今、当時の優生保護法に則って強制的に不妊手術を受けた女性が国を訴え出て、同じ目に遭った人達が声を挙げてます、と新聞が煽ってます、こんな話題は朝日と毎日が先頭です。一面で伝えます。優生保護法は当時の立派な学説だった優生学に拠ったもの、悪しきナチスに倣った日本の間違いだったというのが現代の評価なのでしょうが、高山正之さんが週刊新潮で教えてくれてますが、ナチスより前から日本でも女性学者が声高に唱えていたことなんだそうです。誰が悪いなんて今更犯人探ししても詮なきことですが、それが当時の法律だったんですよね。すれば従うばかりです。役人たちは皆アイヒマンです。昔の出来事を今の常識で裁くは間違いと思いますがね。そういう観点がないのですね新聞には。ううむ。
コメント
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