柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

卑下

2011-02-16 08:10:13 | Weblog
B'zの松本さん(曲を聞いたことがないから呼び捨てにもできないのですが)がグラミー賞だと大騒ぎです。ラリーカールトン(こっちはよく聞いてますから)との合作アルバムが評判だったことは知ってます、興味が湧かなかったのでそれも聞いてませんが。で、グラミー賞。ううむ。評論家達が大騒ぎの態なのは、特別賞とかエスニック対象の賞とかではなくて本流の賞を獲ったから、それが日本のポピュラー音楽界の夢だったからと涙ながらの感動モノです。ううむ、そうなの?アメリカのレコード大賞でしょう?いやいや、どっちが真似したんだって話なら日本の方がパクッたんですがね、その何と言うか、出来レースであるという点、所詮はプロダクションの力の差だろうという点、これ自体がプロモーションだという点で一緒でしょうにね。松本さんの力じゃなくて明らかにラリーカールトンのネームバリューですからねぇ。アメリカの賞をもらってそんなに嬉しいんでしょうか。スキヤキをいつまでも自慢している国民です、いつまで経っても舶来信仰、欧米礼賛から抜けきれないのは仕方ないのですが、ギブソン(これまたアメリカの超有名なギターメーカーです)がこの人のシグネチャーモデルを作ってると、松本さんの凄さをTVは伝えますが、ううむ、それがどうしたの?向こうさんは日本でギターをもっと売りたいってわけだけでしょう?アカデミー賞もそう、もっと言えばノーベル賞もそう。それぞれアメリカのコンテストであり、ヨーロッパのコンテストなんですよね。そんなに有難がらなくても、と斜に構えてしまいます。言葉の壁は大きいのでしょう。でも要はアメリカで流行るかどうかなのですよね。ヨーロッパ人が関心を示してくれるか。そんなことに汲々とする、つまりそれを目標とするなんてのはどうだかなぁではあります。いえ、こういうビジネスなんだ、どれだけ売るか、売れるかの世界なんだという論には肯きます、反論などはしません。が、この諸手を挙げての賞讃ぶりには違和感でした。どう見ても隣にいるラリーカールトンがいればこその対象ですから。
 心臓移植の嚆矢、札幌医大の和田寿郎医師の死亡記事です。1968年日本で初の心臓移植手術を行い、その人は83日目に死亡して、その後殺人罪で同僚の医師に訴えられてずっと非難の対象でい続けた人です。今でこそ脳死移植の法律が整備されましたが、そんなもの待っていたんではいつまで経ってもパイオニア的技術は進まないのです。まさに先駆者だったのですが、轟々の非難を受けたのもパイオニアの常でした。仮に手術症例が死亡せずに今も生存していたら、きっと殺人罪で訴えられることもなかったのでしょうね。心臓を取られた人が死んでしまっていることは変わりませんが、きっとそうだろうと思います。現実は以来、ぷつりとこの手術は日本では途絶え、停滞を余儀なくされたという一般的な評価です。渡辺淳一がコメント寄せてます、非難調です。この人が文壇にデビューした頃は、この人は札幌医大の整形外科医でした、医学の小説が面白くてよく読んだものです。無影燈、ダブルハート・・。いまでこそエロ作家の態ですが、当時は硬い人でした。当時から批判的な人でしたが、今回もその調子です。ううむ、これも後出しのじゃんけん風で、嫌なことでした。合掌。
コメント
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