移住者は暴行、追放、投獄される モザンビーク、タンザニア（１）

MTWARA発：モザンビークとのタンザニアの国境に近い沿岸の街Mtwaraは浅い流れのRuvuma川がインド洋に注ぎ込む場所にある（9月19日IRIN）

若者が所在無げに小さな木造の船で携帯電話を見ながら向こう岸にわたる客を待っている。しかし仕事はなく、この2か月間は数千キロの旅をした絶望的な移住者のグループ以来はない。「この2～3か月は2月から4月に会ったような大きな動きはない」とKilambo国境係官のHenry Chachaはいう。「この２～3週間は移住者を一切見たことがない」

2011年早くにはMtwaraの活動は活発だった。エチオピアやソマリアからの移住者がケニアのモンバサ港から密輸業者の船100隻以上で押し寄せた。ソマリアからの移住者によれば移住者のグループはMtwrano近くで船から下される。そこで彼らは川を渡るために漁師に金を渡す。そのあとは徒歩で深い森の中を数日歩き国連難民機構(UNHCR)や政府による国立難民支援 (INAR) が設立した非公式の難民キャンプにたどり着く。そこからさらにNampula州にあるMaratanehad難民キャンプに移送される。

ほとんどの場合、Marataneは休息の場所ではない。彼らの最終目的地まで運んでくれる密輸エージェントと連絡を取る。
南アはこの地区で唯一の庇護希望者や難民が行動の自由を与えられキャンプに限定されることなく仕事や商売の権利を与えられる国だ。しかし今年の5月ごろアフリカの角からRuvuma川を渡る移住者が方向を反転した。Mtwaraの移民当局によれば東京によれば、移住者のグループが川の近くで持ち物や衣類を奪われ激しい暴行を受けるようになったという。

「我々は河口のデルタで彼らを見たが裸にされていた」とMtwaraの地区移民係官のHamidu Mkambalaはいう。「我々は食べ物と衣類を与え、裁判所に連れてゆきそして収監した。それ以外に彼らを保護する場所はない」と。現在およそ500人おエチオピア人と50人のソマリア人がMtwaraの刑務所にいる。また別の600人のエチオピア人と170人おソマリア人がタンザニアの刑務所にいる。

＜悲惨な旅＞
Mtwaraの刑務所でのインタビューではほとんど同じ話を聞いた。人を乗せすぎたボートで一週間以上海を渡り、Mtwaraで上陸させるかモザンビーク北部まで運ぶ。そこで警察に拾われ、Marataneに移送される代わりに、彼らは持ち物を盗られ暴行を受けそしてRuvuma川に投げ入れられる。

一人のソマリア人の若い女性がモンバサからモザンビークまでの悲惨な旅を振り返った。あるところで、彼女の乗っていたボートの乗り組みが詰め込みすぎのボートの彼女の仲間3人を海に突き落とし彼らは溺れた。最終的にモザンビークに着くと、「持ち物をすべてよこせ」と地元民に言われた。

「白人が来てミニバスに乗せ警察の近くの別の場所に連れて行った」　「彼は警察官に難民キャンプに連れて行くようにいった。でも彼が去ると、彼らはわれわれに殴り掛かり我々の頭の上に銃弾を放った」と彼女は泣きながらいい、腫れ上がった足を見せた。一人の警察官が銃身で殴りつけたので2か月たっても足を曲げることができないという。

写真はモザンビークのMaratane難民キャンプのソマリア人

最大規模の活魚運搬船が就航 台湾

台湾で最大の政府基金による活魚運搬船Tai Hung 39が就航、木曜日に台湾から中国に向かった（9月22日CAN）

総トン数276トン、魚運搬能力36トンの規模は通常の船の5倍の能力があり、主にハタ類を中心とした対中国向け活魚輸送で効率を上げ、コストを引き下げるものと期待されている。

就航式は台湾南部高雄の旗津漁港で行われ、トラックからハタの活魚を積み込んだ後出港した。行政院農業委員会COAの陳呉雄大臣は、台湾の活魚輸送の効率化と省エネのために政府が助成を行ったものであると語った。同氏はTai Hung 39の就航は、本船が大規模な積載能力を有することから、積み込み能力の増大により輸送コストを半減し、時間短縮により魚の鮮度が向上するなど、台湾のハタ類の輸出を増進する力となるという。

台湾には現在18隻の活魚運搬船がある。しかしほとんどの船が古い漁船からの転用で、搭載している設備も更新が必要とCOA傘下の漁業局係官はいう。昨年9月12日に効力を発した経済協力枠組み協定のあと、台湾と中国の間の活魚の輸送効率が重要になってきたという。当局者によれば本船Tai Hung 39は海水循環装置、酸素供給装置、排水装置などを装備し従来の船よりも理想的に設計された船であるという。また、最良の状態を保つべく水温調整設備も備えている。

台湾のハタ類の輸出は2008年の1840トン4億台湾ドルから2010年には7958トン24億ドルと増加していると漁業局はいう。また、ハタの価格は2008年はキロ当たり292.6台湾ドルであったものが現在は400台湾ドルに上昇しているという。ハタ類はECFA協定の早期決着リストに盛り込まれていて中国輸入にあたっての関税の免除あるいは減税措置が取られるという。