memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

天候回復を祈る漁業者   バングラデシュ

2011-10-03 14:07:53 | 亜細亜海道
沿岸漁業者の災難はいまだおさまらない。今漁期はヒルサの漁獲も予定には達していない。悪天候は彼らの苦境を長引かせている(9月17日BDNEWS)

500隻以上の漁船が金曜日の午後からPatharghata漁港に足止めを食っている。出漁したものの時化で戻ることを余儀なくされた。気象予報当局は警報標識3を掲げるよう求めている。北部湾の漁船は沿岸に留まり、航行には注意するよう警告が出ている。

漁業者と漁船船主らはBarguna, Patharghata, Amtoli, Taltoliおよびその他の沿岸部で4万家族が漁業で生計を立てており、これらの地区では生活の懸念が生まれている。ヒルサ量の最盛期に漁業者らは海から戻ることを強いられ、ボートの借り賃や漁具に25,000~30,000タカの借金をしているもののこれが報われていない。失望のあまり、悪天候が直ちに収まるよう、水曜日にはPatharghata漁港でお祈りも行われた。

Patharghataの魚商Sageer Hossainは記者に対し、いつもであれば年間1,000万タカの商売をしているのに今年は100万~150万タカにすぎないと語った。ほとんどの漁師が借金をしていて「家族が今食べるものがない状態」という。Barguna漁船労働者同盟の会長Abul Mannanは「ほとんどの漁師の家族が調理もできず、悲惨な状況にある」と。

常に汚れた海浜のゴミ拾い   タイ

2011-10-03 09:44:10 | 亜細亜海道
300人以上の海軍兵が100万個のゴミをごみの汚れが常態化しているSattahip海岸で収集した(9月16日Pattaya Mail)

タイ海軍の水兵、空軍および沿岸警備部隊、新兵研修生などがNajomtien 海岸の5キロの砂浜に分散、緊急的なごみの収集活動を行った。周辺住民から苦情がありSattahip地方政府も苦慮していたもの。

DongtanおよびThien Talay 海岸はタイ国海軍の管轄下にあるが、プラスチックの袋、発泡スチロール箱、ゴミなどがタイの観光客や漁民によって捨てられている。またバンコックの運河から潮に乗り腐敗物が漂着する。Sattahip市長 Narong Bunbancherdsri はゴミの量が極端に増え美しい水際を破壊している。地方政府のみではも処理しきれないと。海軍新兵訓練センターの司令官Capt. Noppadol Supakornは9月5日清掃作戦を編成。センターとしてはゴミに対しての責任は全くないが浜辺のゴミをこのまま見過ごすわけにはゆかないと。彼は地元部隊に対して定期的なごみの清掃を命じたもの。

気候温暖化が水産物の恵みをもたらす   英国

2011-10-03 09:43:42 | 水産・海洋
英国周辺の海は気候変動により南から新たな魚種が加わり、生産力が高まっていると研究者が報じている(9月15日BBC)

ヒメジ、ヘイク、ソールといった魚がここ30年間で増加、海水温暖化によるものと思われる。しかし一方で嗜好の強いマダラやハドックなどは衰え始めている。この結果は1980年からのトロールのデータによるもので、およそ1億尾の漁獲を網羅、Current Biology journalで発表されている。

「このレポートは多くのデータから纏められた初めての試みだ」とブリストル大学のプロジェクトリーダーSteve Simpsonはいう。「労力がいることから様々なデータを集めることに今までは消極的だった」 「しかし我々は一年をかけてそれをやり遂げ、欧州における魚類への気候変動の影響をまとめ上げた」英国、アイルランド、北海、英国海峡など比較的浅い大陸棚を対象にしている。

全体として、4分の三の魚種が水温上昇に対応していることがチームは見出した。それら魚種は減少するものよりも3倍の規模で増加している。以前の研究ではハドックやサバは水温上昇に応じて北方に移動。この状況は昨年アイスランド、ファロー諸島との“サバ紛争を引き起こした。スコットランドはアイスランドの漁獲枠からの保護についてやかましかった。

このチームの研究は英国研究機関8機関およびアイルランドの1機関の研究を引用、こうした増加魚種の持続性の保証はないと強調している。いずれの魚種においても温度範囲だけではなく、餌の供給と再生産のための適正な環境が必要と。海の酸性化も知られている。しかしこれまでのところ有益な根拠はない。しかし、海水の温暖化が主因とすれば、この状況は30年かに上続いている。さらなる温度上昇も考えられる。そうなれば英国の消費者は皿の上の魚が多様化し、ゆっくりと増えてゆくことを見ることになろう。「この状況での勝者はヒメジ、灰色ホウボウ、赤ホウボウ、ジョンドーリー、レモンソール、ダブ、ヘイクなどであろう。こうした魚を魚商から得られるだろう」とSimpson 博士はBBCに語った。「敗者はハドック、ポラック、ホワイテイング、マダラなど冷水性の魚である」温暖水系の魚は一般的には小型であるが、成長と再生産量が迅速であり、冷水性の魚より漁獲過剰の傾向が少ない。(以下省略)

2010年水揚げ総額は4.35億ポンド     スコットランド

2011-10-03 09:43:02 | 水産・海洋
昨年スコットランドが4.35億ポンド(邦貨換算527億円)の水揚げをしたことが明らかになった(9月15日BBC)

最新のスコットランド漁獲統計は2010年の漁獲量は367,000トンであったと伝えている。 在籍漁船は2,150隻で史上最少、 漁業者の数は5%減少して5,218人となった。しかしながら水産長官の Richard Lochheadは様々な挑戦の年であったが満足できる結果であったと表明。漁獲高は2009年の5.43億ポンドから減少、数量では前年の351,000 トンから増加した。漁船数は2009年の2,147隻から減少、漁業者数も5,409から減少している。

<重要な問題>
Lochheadは「スコットランド漁業は経済で重要な役割を担っている。統計が高い水揚げ高を示していることは心強い」と。「水揚げ高が2009年位比べ若干低下したものの、2008年から2009年には大幅な増加があったという背景がある」 「2010年の4.35億ポンドは200年のそれに比べ依然5%高い値だ」「今後を見通すといくつかの重要な問題がある。スコットランド漁船が今後確実に操業できるように取り組んでゆかねばならない」 「それら問題にはアイスランドやファロー諸島とのサバ紛争がある。EU共通漁業政策を棄損しないよう最良の解決策を見出す必要がある」と。