中国蒲圻発:サメは数百万年を生き延び海を漫遊してきた。しかし中国ではとどのつまり旅の果てに蒲圻PUQIと呼ばれる街にたどり着く(10月1日The Saturday Star)
Haideliサメ加工場の床面は血がいっぱいでアンモニア臭がする。およそ100尾のサメがここに到着し、食品として加工処理されている。最も高く評価される部位は鰭であり、高価なアジアの美食のフカヒレになる。しかし環境保護主義者らはこのスープの需要が高まりフカヒレ価格の高騰を招いているが、世界的な規模てサメが減少、海のバランスを失うという。その懸念が広がっている。米国の4州と3社ではフカヒレの販売と消費がすでに禁止されている。来月にはカナダのトロントが禁止を提案する予定であり、またオタワでは新民主党のFin Donnellyが国全体での禁止を提唱している。
フカヒレ取引で50%を占める香港においてさえ消費に対する抵抗が生まれている。台湾、香港、中国は世界のフカヒレの95%を消費するが収入の増加でこの美味の需要が高まっている。こうした地域ではフカヒレスープは富を見せつけるシンボルであり、以前はできなかったがこれを買うことができるという意味になる。香港の高級レストランでは1碗のスープが200ドルする。専門市場ではこの材料がキロ当たり1600ドルあるいはそれ以上する。
「フカヒレを 味わうことは長年の伝統だ、特に結婚式に」と“Haideli社の 王海峰はいう。彼の家系計はフカヒレの商売に3代にわたって関わってきた。「中国ではこういわれている。フカヒレがなければ晩餐ではない」という。
9月の良く晴れたある日温州市の南東にあるHaideli社の中庭では何千ものフカヒレが陽光にさらされていた。何万ものフカヒレは篭や袋に詰められて倉庫にあった。王氏は漁師がフカヒレを切り取り血の流れるサメを生み投げ込みそれが死んでゆく残酷な“フカヒレ採取”の話には触れたがらなかった。
カナダのエコロジストで映画製作者のRob Stewartは“フカヒレ採取”について2007年にドキュメンタリーのSharkwaterを発表した。しかし、話好きの37歳の大学を卒業している王氏は、ここではそうでないという。南の福州からサメそのものが工場に運ばれてくるのだという。サメの肉はスリランカやドバイに輸出され、その歯も工芸品として加工されるのだという。しかし肉には価値がないといい、彼の会社の700万ドルの売り上げの70%はフカヒレによるもので、フカヒレはサメの体重の5%に過ぎないという。
Haideli 社は東シナ海に面した小さな町にある。137人の従業員のほとんどは中国で最も貧しい中央内陸部からの出稼ぎである。工場ではフカヒレの洗浄、整形などを行い高価な最終製品い仕上げる。加工場の床には成長するまで15年はかかるという体重150キロのヨシキリサメがあり熟練者が40分間で処理をしている。蒲圻にはこうした加工場がほかに4~5軒あり、小規模な家族経営の加工場は数十あるという。王はサメ資源が減少しているとは信じていない。(以下省略)