ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

見つけた!上質ポルトガルワイン@Prowein 2019

2019-04-04 19:13:07 | ワイン&酒
少し間が空きましたが、3月中旬にドイツのデュッセルドルフで開催されたProweinリポートをもう少し。
ここはどうして取り上げたかったので。




ポルトガルの色々な生産者のワインがずらりと並ぶテイスティングコーナーで試飲した中に、造り手に会ってみたいと思うワインがありました。



最初は美しいラベルに惹かれました。
飲んでみると、しっとりしたうまみがあり、ほっこりおいしい。



ミネラリーで、落ち着いた味わい。
アルコール14%?
まったく感じず、ずっと飲んでいられます。



しかし、DOC OBIDOS ってどこよ???
そもそも、このワインって何者???



ワインに付いていた番号を頼りに探し当て、「向こうで飲んでおいしかったから立ち寄った」と伝え、他のワインも試飲させてもらいました。

オビドスは、ポルトガルの首都リスボンから北に約60㎞、大西洋に近い位置にあり、海風の影響を大きく受けるエリアです。
海はオビドス・ラグーンと呼ばれる浅い水域で、土壌は粘土石灰。

私が最初に飲んだ「Fernão Pires」(フェルナン・ピレス)は、ポルトガルで多く栽培されてきたブドウ品種で、スパークリングワインから甘口ワインまで、幅広い用途に使われています。
ブレンド用として使われることも多いですが、このワインは単一です。


左から)Arinto / Fernão Pires / Reserva Tinto / Reserva Branco

どのワインもラベルが美しい!
もちろん、中身もしっかりしたものです。
リザーヴ・ティントは、シラーとトゥーリガナショナルのブレンドの赤。
リザーヴ・ブランコは、フェルナン・ピレスの白ワイン。




カジュアルなアリントのワイン



共同オーナーの二人。
4世代続くブドウ栽培農家が2015年から瓶詰をスタート。
背の高い方のTomás Emídio がラベルデザインをしています(実はデザイナーも本業のひとつだそうです)。

素晴らしいワインを堪能させていただきました。

ありがとう、じゃあね、と去ろうとしたら、「隣もぜひ」と紹介されたのが、こちら。
なにか共通のものがあると言っていました。



HERDADE do CEBOLAL

土壌タイプ違い(石灰とシスト)での飲み比べが面白かったです。




ワインメーカーのルイスさんとお母様のイザベルさん。
イザベルさんには4人のお子さんがいて、ルイスさんが末っ子だそうです。
ヒゲでわかりにくいですが、ルイスさんはまだ30歳。若いです(笑)


HERDADE do CEBOLAL Branco

アリントとフェルナン・ピレスのブレンドの白ワイン。

産地は、リスボンから南に位置するSetubal(セトゥバル)
ここは大西洋に突き出した半島の地形になります。
よって、やはり海の影響を受ける産地です。


Castelão Branco de Uvas Tintas 2017

上品な水色のラベルのこちらのワインは、Branco de Uvas Tintas、つまり、Blanc de Noirs。
フルーティーで肉厚の赤ワインを造るCastelão(カステラン)という黒ブドウから造った白ワインになります。
白ワイン仕立てにすると、とてもエレガント。




いい出会いでした



ここからさらに、「オーガニックワインを造る友人がいる」、と、3つ隣を紹介されました。芋づる式です(笑)


Quinta AMOREIRA DA TORRE

セトゥバルから内陸に50㎞ほど入ったアレンテージョのオーガニックワイン生産者です。



オーナーのPauloさん。
EUのオーガニック認証を取得しています。




アレンテージョは気になるエリアです。
ポルトガルは、ポルトとドウロにしか行っていませんが、次は、今回出合ったリスボン周辺の産地も訪問してみたいです。





しかし、、巨大な試飲会場をやみくもに歩き回るより、いくつものワインが集められたコーナーで気になるワインの生産者を見つける方法だと、外れなくて効率いいです。



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