本日は、2018年11月に来日した、イタリアはシチリアの2生産者を紹介します。
どちらも未輸入で、日本での輸入元を求めてやってきました。
Antonello Cassara(アントネッロ・カッサラ社)と、Buceci(ブチェチ社)です。
Antonello Cassara は、シチリア北西部アルカモ(パレルモの西)の生産者で、現当主アントネッロさんの祖父ニッコロさんが1900年代初め頃から着手し、1930年代にワイン造りを始めました。
祖父の代からカンティーナ(醸造所)建設に取り掛かっていましたが、完成したのは2007年、アントネッロさんの代になってからです。
その前は、バルク売りのワイン醸造、1960年頃には濃縮果汁も生産する製造センターでしたが、1980年にカッサラ家として経営するワイナリーに転換し、本格的なワインづくりに取り組むことになりました。
そして、2007年にカンティーナが完成!
現在は、18品種を生産し、70%がイタリア国内、30%を輸出しています。
輸出先は、アメリカ、ブラジル、欧州(ドイツがメイン)、中国など。
アントネッロ・カッサラさん
紹介してくれたのは、グリッロ100%の白とシラー100%の赤です。
Antonello Cassara Cassara Grilllo 2017 Sicilia DOC
シチリア土着品種のグリッロ100%を使った白ワインで、欧州Bioの認証を取得しています。
グレープフルーツを思わせる心地よいビター感がある辛口で、フレッシュで、クリーンな印象です。
Antonello Cassara Cannitu Siraz 2016 Terre Siciliane IGT
シラー100%の赤ワインで、こちらもビオの認証を取得しています。
シラーは彼らにとっては長い間つくってきたので、ほぼ土着といっていいほど、とのことでした。
軽やかで、華やかで、スパイシーで、というスタイルでした。
BUCECIは、パレルモから南に約30kmの距離にある、DOCモンレアーレの生産地域にある生産者です。
この周辺は標高750~1000mと高く、ブチェッチでは、オーガニック栽培でブドウを育てています。
来日したフランセスコ・カデオーネさん
ブチェッチからも、白ワインと赤ワインを各1アイテムずつ紹介してくれました。
BUCECI Doncarme Inzoria Chardonnay 2017 Sicilia IGT
標高1000mにあるビオの畑のインツォリア40%とシャルドネ60%をブレンドした白ワインです。
シャルドネは他の地域と土壌が違い、この畑は岩地で、ミネラルが感じられるワインになるそうです。
また、感慨をしていないので、凝縮度が高いブドウが得られるとのこと。
飲んでみると、香りはとてもいいのですが、味わいに、ミネラル、ヨード、ウニのようなニュアンスがあり、とても個性的な白ワインでした。
BUCECI Doncarme Pinot Nero Cabernet Sauvignon 2013 Sicilia IGT
こちらも標高750~1000mのビオの畑で、ピノ・ネロ30%、カベルネ・ソーヴィニヨン70%のブレンド。標高が高い場所だからこそ、ピノ・ネロが栽培できるとのこと。
フランスのアリエ産バリックで12カ月熟成させ、力強さとエレガントさを表現させた、といいます。
2013年産なので、熟成感があり、味わいも濃く、余韻が長いので、料理も味がしっかりとしたものが合いそうです。
ちなみに、ピノ・ネロを使い、36カ月熟成させたロゼのスプマンテが近々リリース予定だとか。
これは気になりますね~
この2つのシチリアのオーガニックの生産者は、2018年11月時点ではどちらも未輸入でした。
日本の輸入元との良いご縁があることを期待しています。
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