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ワインな ささやき ※「はてなブログ」(https://may-w.hatenablog.com/)に引っ越します

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

黒ブドウの白版ワイン

2011-07-19 21:02:33 | ワイン&酒
黒ブドウから造る白ワインとして真っ先に思い浮かぶのは、おそらくほぼ100%近い人が、
Blanc de Noire(ブラン・ド・ノワール)のシャンパーニュを挙げるのではないでしょうか?

ピノ・ノワールなどの黒い皮のブドウでも、中の果肉が白いため、果皮からの色素抽出を抑えれば、白ワインが造れます。

とはいっても、黒ブドウを使ってできたシャンパーニュのブラン・ド・ノワールを見てみても、ほんのりと色がついていたり、黒ブドウならではのコクのある味わいだったりと、黒ブドウの面影を感じることができるものが多く、独特の個性を感じさせます。

シャンパーニュ以外でも、黒ブドウを白仕立てにしているワインをたま~に見かけます。
今回紹介する2つも黒ブドウの白バージョンワインです。




Blanc de Pinot Noire Willamette Valley 2009 NOVY (米、オレゴン)

ピノ・ノワールの白バージョンで、米カリフォルニアでピノ・ノワールの定評のあるシドゥーリのオーナー夫妻の奥様の実家(NOVY Family Winery)が2007年ヴィンテージから造っています。

ピノ・ノワール好き&白ウィン好き、どちらのリクエストも満たせるワインでは?

(輸入元:布袋ワインズ) 約4,000円前後



PETILIA 850 SS White Aglianico 2008 (伊、カンパーニャ) 3,000円

カンパーニャ州の赤ワインの主要品種であるアリアニコの白バージョン(ホワイト・アリアニコ)ですが、正式にはDOC Irpinia Rosato(ロゼ)となっています。

でも、色はロゼというよりは、やっぱり白。




それにしても、アリアニコの白バージョンというのは初体験でした
(ピノ・ノワールの白バージョンは取り立てて珍しくもないですが)

Petilia(ペチーリア)は、ナポリの東のIrpinia(イルピニーア)に位置するワイナリーで、赤はアリアニコ種から、白はファランギーナやグレコ種からのワインを造っています。

このワインは本当に特別で、黒ブドウのアリアニコをソフトにプレスし、果皮の色を出さないようにしています。フルーティーですが、白ワインにはない独特のコクが感じられます。

850は、ワインメーカーのロベルト氏が昔乗っていたバイクの名前だとか(笑)
SSは、スーパーソフトプレス(Super Soft press)を意味しているとのこと。



Petiliaでは、低温マセラシオンでサクランボ色に抽出した、ハッキリした色調のロゼワイン
「Irpinia Aglianico Rosato」(DOC Irpinia Rosato)もあります(2,700円)

アリアニコで造る赤ワインの傑作、DOCGタウラジもありますので、これらを並べて飲み比べてみるのも面白いですね

(輸入元:富士貿易)

赤ワインがちょっと辛い真夏日、白ワイン仕立ての黒ブドウのワインをチョイスするのもアリでは?
色々なタイプの中から、ぜひ自分好みのワインと出会ってください


コメント
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