拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

スクランブルエッグ(イエスタデイ)

2020-01-01 18:37:24 | 音楽
イブを過ぎて半額になるものも含めてクリスマスケーキとやらを昨年はまったく見かけなかった。紅白も見なかったし。年末年始を感じたことと言ったらクリオラの通唱会と、テレ東で放送した「カウントダウン」(クラシックの曲の生演奏をぴったり元旦の零時寸前に終わらせる)くらい。去年のカウントダウンは早く終わりすぎたのを指揮者が最後の音を無理矢理伸ばして「大成功」。今年は逆におしてしまったのを最後の小節のテンポを速めてこれも無理矢理の「大成功」。一度、指揮者に時間を知らせないでやったらいいのに。それで合ったらホントの大成功である。そんな感じの年またぎ。マグロの刺身を新しい包丁で切ろうと思ったが正月価格が馬鹿馬鹿しいからやめた。せめて、映画でも見に行こう、と思って、大晦日に「イエスタデイ」を見に行った。ずいぶん前に公開になったやつだからやってるだろうかと心配したが日本橋でやっていた。節々に流れる長ーい音のBGMはレットイットビーのコードだったね。その他、やはり万人が見る映画だからメロディーのきれいなポールの曲が多かった……くせに、重要な役どころだったのは歳を重ねたジョン・レノン(もちろんそっくりさん。ご本人は40歳で亡くなっている)。劇中のビートルズの歌はもちろん知ってる曲ばかり。いくつか感想を記そう。「When I'm Sixty-Four」を最初に聴いたときは、遠い将来じっさまになったときの歌だと思っていたのにあと3年に迫っていて愕然とした。なかなか結ばれなかった男女がようやく結ばれたエンディングで流れたのは「オブラディ・オブラダ」。この二人が素敵な家庭を築いていくことを暗示する曲として最高である。それから「抱きしめたい」。原題は「I Wanna Hold Your Hand」だから「手を握りたい」。でもタイトルとして語呂がいいので「抱きしめたい」になったのだろうが、いやいや若人にとっては(シニアも同じ?)好きな人と「手を握る」というのは一大イベントだと思う。だからこの曲に「お手々つないで」などというタイトルを付けたらだいなし(つうか、誰もそんなタイトルは思いつかぬだろう)。よく「手が早い」という言葉があるが、「手を握る」ことと関係があっての言葉なのだろうか。この映画で歌われた曲は、主役の俳優が吹き替えなしで歌ったものだが、唯一、ビートルズのオリジナルが使われたのはエンドロールでの「ヘイ・ジュード」。ただ、この曲が流れ始めたときにスクリーンに映画のタイトルの「YESTERDAY」が大写しになって違和感満載であった。800円出して買ったプログラムがやたらとちっちゃい。元をとろうと隅から隅まで読んだ中に書いてあったこと=映画のタイトルを「YESTERDAY」に決めたことをポール・マッカートニーに報告したら「スクランブル・エッグ」の方がいいと言ったとか。「スクランブル・エッグ」は、ポールの新曲が「YESTERDAY」に決まる前の仮の名前である。