拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

真理に気づいた私は不幸

2012-12-04 21:07:01 | インポート
900円の第九を買ったはいいが、困った問題。うちに再生する機械がなかったこと(ひえー)。ステレオ(死語)はなく、あったのは電蓄(電気蓄音機の略。化石語)ですが、壊れててSPは再生できましたがLPはだめ。だから、その頃は、父が持ってたSPばっかり聴いてました。片面5分がいいとこだったかな。そん中にストコフスキー=ファイラデルフィア管のハンガリー狂詩曲第2番(リスト)があって、これ、明らかに映画「オーケストラの少女」の影響ですね。余談ですが(というか、全部が余談ですが)、この映画をテレビで見た次の日が遠足で、私、バスの中で、ディアナ・ダービンが歌ってた乾杯の歌(椿姫)を真似て歌って、みんなに笑われて(こんときから笑われてたんだ。私、健気。よくぐれずに育った。)。そんときは、まわりがアホだと思ったのですが、40年経った今、初めて原因が分かった。私は下手だったんだ!おー、真理に気づいた私は不幸!


900円の第九のレコード

2012-12-04 10:10:23 | インポート
子供の頃、初めて小遣いで買ったレコードは、ベーム=ウィーン響(ウィーン・フィルではない。)の第九。理由。900円だったから。当時、LPは1枚2000円(その後、2200円、2400円と上がっていった。今と違ってインフレでした。)。廉価版が1000円。そんな中、グロリア・シリーズと銘打って900円のが出て。レコード店に行った私の財布の中、小銭をかき集めても900円しかなかったから、選択の余地なし。もちろん、ベーム(伸ばす棒が付いてるから妖怪人間ではない。)なんて知らない。で、家に帰ったら母親に「なんで、カラヤン(とやら)を買ってこないんだ?下手な演奏のレコードを買うのはお金をどぶに捨てるようなものだ」となじられて。偉そうにのたまったご本人、後年、カラヤンの演奏を聴いたとき、「変な演奏」だと。私が話が違うとなじると(傷つけられた幼心の復讐)、「だって知らなかったんだもん」。知らないで済めば警察は要らない。