麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第252回)

2010-12-04 09:25:44 | Weblog
12月4日


立ち寄ってくださって、ありがとうございます。

ブログに書いたもので、創作に近いもの、少し手を加えると創作になりそうなものを、まとめてみたいと思っています。もちろん、ただワードでプリントして、製本だけ業者にお願いして3~4部作って友だちに配る、というだけですが。その作業をするのに1週間ほど家にこもれたら、さぞ楽しいでしょうね。しかし、そうすると、また一からメシをどうやって食うかの算段をしなくてはいけなくなるのがわかっているのでできません。終わりまでこれが続くのでしょう。むなしい人生。



5~6年前からテレビが壊れていて、見ていません。何年か前、ワンセグチューナーが出たときに買って、ノートパソコンで週に30分から1時間くらい見るでしょうか。それも多くは仕事のためです。さっき、なんとなく朝のバラエティを見たら、出演者の笑顔を見ていて気持ち悪くなりました。実際、ちょっと吐き気を感じました。昔は平気だったのに。5分で切りました。



少し前、山口百恵のことを書いたときに、「中学生を好きというおっさんが気持ち悪かった」と書いたのですが、あれは、自分の「まともさ」を言おうとしているわけではもちろんなく、ただ、若いとき、女の子よりはるかに晩熟な男が、自分の同級生の女子が想像もできない大人たちに性的対象として見られているというのがどんな気持ちだったかを書いただけのこと。今まさにおっさんからじいさんへ移ろうとする自分が、中学生の女の子を好きにならないとは断言できません。



やっぱり、内田百ですね。「柳検校(本当は旧漢字)の小閑」(中公の「日本の文学」では「磯辺の松」)を3回目くらいだと思いますが読みました。もう、すごい。難しい言葉はひとつもないのになんという深み。ただ、作者はやはりユーモアの人なので、恋愛というテーマだと、あと一歩で少年のテレのほうが前面に出そうになっていて少し笑える。でも、それがまた男の、ばかばかしくも純真な恋心のあらわれなのだということを、あらためて思い出させてくれる(男の恋なんて、自分への突っ込みとの戦いですからね)。これは恋する小学生男子の心を完全に解剖して書いた恋愛小説といっていいのかもしれません。



では、また来週。


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