麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第119回}

2008-05-11 21:28:21 | Weblog
5月11日


立ち寄ってくださって、ありがとうございます。

なぜか気が向いて、旺文社文庫の「縮訳版 レ・ミゼラブル全二巻(特製版)」を読み始めたら、昨日と今日で読み終わりました。全訳のちょうど半分くらいですが、この作品には有名な「余談」(ユゴーの、革命や社会問題に対する考察を述べた部分)も多く、旺文社文庫版ではそこがほぼカットされているぶん短くなっているのです。それはまたいつかそこだけ読もうと思います。とてもおもしろかったです。物語の材料の原料(体験)が透けて見えるところがあって、ユゴーを少し身近に感じました。出版されたのは60歳のときだということですが、全編から作者の若い心がにおいたってきます。ドストエフスキーもそうですが、どう考えてもじじいとは思えない。おかしな人たちです。ドストエフスキーがこの本を愛読していたということはよく知られています。なんとなくですが、ジャベールの自殺のシーンが、「罪と罰」のスヴィドリガイロフの自殺のシーンに似ていると思いました。作られた順番はもちろん、「レ・ミゼラブル」が先だし、ジャベールとスヴィドリガイロフはまったく別種の人間ですが。ただ、二人とも絶望していることは共通しています。



寒いですね。
がまんできずにエアコンをつけました。
5月中旬とはとても思えない。夏がこの調子ならいいでしょうが。

92か93年ころ、冷夏がありましたね。8月に何日かだけ暑い日かあったと思ったらいきなり秋のにおいがしてきて。その年だけでしたが。そんな経験がなかったので、不思議な感じでした。

せめて休みの日に晴れてもらえないものか……。

ぼやいてもしかたありませんね……。

では、また来週。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする